韓国輸出、8月は前年比34.9%増に加速　半導体や石化製品が好調

［ソウル　１日　ロイター］ - 韓国政府が１日発表した８月の貿易統計は、半導体や石油化学製品など主要品目の底堅い需要が寄与して輸出の伸びが加速した。産業通商資源省は、新型コロナウイルスのデルタ株拡大による影響は今のところ限定的との見方を示した。

輸出は前年同月比３４．９％増と、７月（２９．６％増）から伸びが加速。ただ、ロイターがまとめたエコノミスト予想（３５．７％増）は下回った。

輸入は４４．０％増で、７月の３８．１％増から加速。２０１０年５月以来の高い伸びを記録した。

８月の貿易収支は１６億７０００万ドルの黒字だった。

輸出の内訳を見ると、半導体が４３．０％、石化製品が８１．５％、自動車が１６．９％、それぞれ増加。ワイヤレス機器とバイオヘルス製品もそれぞれ６２．２％増、１７．１％増と好調だった。

輸出先では中国向けが２６．８％増、米国向けが３８．１％増、欧州連合（ＥＵ）向けが４１．６％増だった。

産業通商資源省は声明で「最近のデルタ株拡大による生産の混乱を巡る懸念にもかかわらず、輸出への影響は今のところ限られている」と指摘した。

ただ「世界的なデルタ株の広がりと輸送の遅れが引き続きリスクとなる中、当省は今年後半の輸出の勢いを維持するため全力を尽くす」とも表明した。