- 2021/09/01 掲載
中国8月製造業PMIは49.2、昨年4月以来の50割れ=財新
[北京 1日 ロイター] - 財新/マークイットが1日発表した8月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.2と、7月の50.3から低下し、景況改善と悪化の分岐点である50を2020年4月以来初めて割り込んだ。
新型コロナウイルス対策の制限措置や供給制約、原材料価格の高止まりが生産の重荷となった。
ロイターがまとめたアナリスト予想の50.2を大幅に下回った。新規輸出受注の指数は2月以来初めて50を割り込んだ。雇用の減少も示された。
中国国家統計局が前日発表した8月の製造業PMIは景況改善の鈍化を示し、非製造業PMIは50を割り込んだ。
中国当局は国内コロナ感染者をゼロに抑えるため厳格なロックダウン(封鎖措置)を実施し、複数の省に広がったデルタ変異株の感染が8月には抑え込まれたが、経済活動に悪影響が出た。
財新智庫のシニアエコノミスト、王哲氏は、「直近の新型コロナウイルス感染症の再拡大は、昨年第2・四半期に始まった経済の正常化に厳しい試練をもたらした」とコメントした。
生産指数は47.7と、コロナ感染のピーク期だった昨年2月以来の低水準となり、新規受注は48.0に悪化した。
企業はコロナ規制が需要を下押しし、原料や部品などの調達で困難が生じたと報告。
西部蘇州市の自動車部品輸出業者は、今年の半導体不足により自動車部品への需要が減少したと指摘。「当社の工場は継続的に生産を削減しており、7月と8月に一部の工場が生産を停止したと聞いている。現時点で、半導体不足は今後も続きそうだ」と述べた。
PMIでは、今後1年の景況感を示す指数が横ばいとなり、投入と産出価格の両方で上昇ペースの加速が示された。
財新の王氏は「当局は全体論的な視点を持ち、コロナ抑制、労働市場の安定化、供給と価格の安定維持の間でバランスを取る必要がある」との見解を示した。
関連コンテンツ
PR
PR
PR