- 2021/09/13 掲載
米カンザスシティー、カナディアン・パシフィックの買収案受け入れ
既に合意していたカナディアン・ナショナル・レールウェイの296億ドルの買収計画よりも好条件と判断した。
ナショナルは17日まで新たな提案を示せるが、提示しない場合は事実上の敗北となる。カンザスシティーは3月にパシフィックによる買収に合意した後、5月にこの合意を破棄し、ナショナルの買収提案受け入れに合意していた。パシフィックは今回、前回から買収価格を引き上げた。
カンザスシティーが身売り先を最終的に変更した背景には、米陸上運輸委員会(STB)が先月、ナショナルによるカンザスシティー買収手続きを可能にする「議決権信託」の使用を競争上の懸念を理由に承認しなかったことがある。ナショナルが買収に成功すれば、カナダ、米国、メキシコを直接つなぐ初の鉄道網が誕生するはずだった。
一方、パシフィックが提案した議決権信託はSTBから承認された。関係者によると、パシフィックの提示額はナショナルより低かったが、STBの承認で規制面での確実性が確保されたため、カンザスシティーの取締役会はパシフィックに乗り換えたという。
ナショナルが買収から撤退すれば、カンザスシティーから7億ドルの違約金を受け取り、3月のカンザスシティー・パシフィック間の合意が破談となった際に肩代わりしたパシフィックへの違約金7億ドルも返金される。パシフィックは今回の違約金を負担すると表明している。
関連コンテンツ
PR
PR
PR