- 2021/09/14 掲載
ドイツ、国債発行で40億ユーロ稼ぐ 歴史的な低金利で
欧州中央銀行(ECB)の金融緩和策や、ドイツが財政的に信頼感があるとの評価によって想定より低い調達コストが可能になり、結果として長期債でもマイナス金利となっている。
ロイターが確認した書簡によると、Ryglewski財務次官が野党のデマシ議員の要請に対し、同国は2021年1─8月に2750億ユーロを超える国債を発行したと回答。入札で計42億5000万ユーロのプレミアムを受け取り、平均利回りはマイナス0.55%で平均応札倍率は1.72倍だったという。
極左の左派党(リンケ)のデマシ氏は「連邦政府は入札でもっと発行することもできた。総じて応札額が大きく上回っている」と指摘。これはドイツが数年後に問題なく債務から脱することができるのを示しており、ショルツ財務相が目指している債務上限規定の23年からの復活は必要ないとした。
同国は今年、新型コロナウイルス緊急対策のため、過去最高となる最大2400億ユーロを調達する。昨年は議会が債務上限を停止したことで1300億ユーロ超を調達していた。
中道左派の社会民主党(SPD)の次期首相候補でもあるショルツ氏は、22年に追加的に1000億ユーロ近くが借り入れ可能になるよう、上限規定を3年連続で停止するよう要請している。23年以降は財政再建のため、新規発行を国内総生産(GDP)の0.35%までとする上限規定の復活を求めている。
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