- 2021/09/22 掲載
日経平均、午前は続落 中国恒大問題への警戒感くすぶる
[東京 22日 ロイター] - 22日の東京株式市場で日経平均は続落して午前の取り引きを終えた。中国不動産開発大手、中国恒大集団の資金繰りを巡る警戒感がくすぶり、相場の重しとなった。
日経平均は朝方から上値が重く、マイナス圏でのもみあいが続いた。中国関連とみられている機械株や景気敏感株がさえない動きとなったほか、ドル/円が前日の取引時間中に比べて円高気味で輸出関連株の重しになった。前場の終値は前営業日比174円29銭安の2万9665円42銭だった。
中国恒大の不動産部門が23日の利払いを実施すると伝わる中で株価は急速に持ち直し、一時プラスに浮上する場面があった。チャイナリスクの影響が大きい銘柄とみられていたソフトバンクグループ<9984.T>や ファーストリテイリング<9983.T>といった値がさ株の一角が上昇幅を拡大させた。
ただ、その後は、再び押し戻された。中国恒大の利払い期限は断続的に到来する見込みで「なかなかしっかりした買いは入りにくい」(国内証券)との声が聞かれた。FOMCの結果発表を前に、手掛けにくさも意識された。
これまでのところ、中国恒大の債務問題について市場ではリーマン・ショックほどのインパクトはないとの見方が優勢だが「世界経済は無傷とはならないだろう。中国政府が具体的な対応を示さない限り、相場の警戒感は続きそうだ」(水戸証券の酒井一チーフファンドマネージャー)との見方も聞かれた。
TOPIXは0.71%安で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は1兆5122億5300万円だった。東証33業種では、下落率上位は卸売業、機械、食料品などで、上昇したのは不動産、海運業、鉱業など6業種だった。
トヨタ自動車<7203.T>やホンダ<7267.T>などの自動車株や東京エレクトロン<8035.T>などの半導体関連が軟調。ファナック<6954.T>、オークマ<6103.T>など機械・FA関連もさえなかった。一方、ソニーグループ<6758.T>はプラスだった。
東証1部の騰落数は、値上がりが387銘柄、値下がりが1724銘柄で78%を占めた。変わらずは76銘柄だった。
*内容を更新しました。
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