マイナス金利のユーロ圏債券残高、9月に急減＝トレードウェブ

［ロンドン　１日　ロイター］ - マイナス利回りのユーロ圏債券の残高が９月に急減したことが、トレードウェブのデータで分かった。債券投資家がインフレ率の上昇や中銀による金融緩和策の終了を懸念し始めていることが背景にある。

英国やドイツ、米国の債券市場はここ数週間、インフレ率上昇懸念の高まりを受けて、急激に売られている。

マイナス利回りのユーロ建て国債残高は９月末時点で５兆４２００億ユーロ（６兆２９００億ドル）となり、前月の６兆４０００億ユーロから大幅に減少。

９兆ユーロに及ぶユーロ圏国債市場全体で、マイナス利回り債が占める割合は５９．８％となった。８月末は６９％だった。

新型コロナウイルス危機で債券への投資意欲が高まっていた昨年末には、マイナス利回り債がユーロ圏国債市場の約７５％を占めていた。