今年のイタリア経済、6％成長が射程圏内＝ビスコ中銀総裁

［ミラノ　４日　ロイター］ - 欧州中央銀行（ＥＣＢ）理事会メンバーのビスコ・イタリア中銀総裁は、今年のイタリア経済が予想以上に回復する見込みとし、政府の目標である６％成長がおおむね射程圏内にあるとの見方を示した。

イタリア中銀は７月、今年の国内経済成長率を５．１％と予想。昨年は新型コロナウイルスのパンデミック（世界的大流行）の影響で８．９％のマイナス成長だった。

ビスコ総裁はイル・ソレ２４オーレとフィナンシャル・タイムズ（ＦＴ）、スカイＴＧ２４が主催した会合で「回復は予想より確かに強く、（２０２１年の成長率としては）６％がおよその数字だろう」と述べた。

成長見通しはワクチン接種の進展と新たな変異株の影響に大きく左右されるとも指摘した。

また、望ましい金融状況が維持されるようＥＣＢが取り組むとし、「その点でサプライズはないだろう」と述べた。

半導体や原材料などの供給不足に起因する物価上昇圧力については、経済活動の正常化に伴い和らぐとの見方を示した。