- 2021/11/20 掲載
NY外為市場=ドル上昇、欧州ロックダウン懸念で質への逃避
オーストリア政府は19日、新型コロナウイルスの感染拡大を抑制するため、完全なロックダウンを再導入することを明らかにした。西欧で今秋、ロックダウンが再導入されるのは初めて。隣国ドイツも追随するとの懸念が出ている。
ドル指数は0.489%高の96.029。17日に付けた16カ月ぶり高値96.266に接近した。週間では約1%上昇している。
ウエスタン・ユニオン・ビジネスソリューションズのシニア市場アナリスト、ジョー・マニンボ氏は「現在のドルは、米経済が堅調さを増す兆しと、新型コロナ感染再拡大による安全資産への逃避の流れに恩恵を受けている」と指摘した。
証券会社トラディションのグローバル・エクイティ・ストラテジスト、ステファン・エコロ氏は「もし欧州全体が再びロックダウンされたとしたら、その期間によっては成長シナリオを見直す必要が生じることは確実だ」と指摘した。
ユーロは今週、対ドルで1%超下落。この日は0.74%安の1.12895ドルだった。一時、2020年7月以来の安値である1.1248ドルまで下落する場面があった。
豪ドル、ニュージーランド(NZ)ドル、カナダドルなど、リスクに敏感とされるコモディティー関連通貨は軒並み下落した。
豪ドルは0.58%安の1豪ドル=0.72335米ドル、NZドルは0.72%安の1NZドル=0.69945米ドル。
カナダドルは0.42%安の1米ドル=1.2652カナダドル。
円はオーストリアのロックダウン発表を受けて上昇し、0.22%高の1ドル=113.99円となった。
英ポンドは最近の上昇分を吐き出し、0.39%安の1.3448ドル前後で推移した。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインは6万ドルを割り込み、週間では6カ月ぶりの下落幅を記録した。終盤では5万8000ドル前後となった。
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