- 2021/11/22 掲載
米ビッグ3、燃費が業界最悪 大型車重視で=EPA報告
報告書によると、業界全体で新車の燃費は、2020年モデルがガソリン1ガロン当たり25.4マイルまで改善したが、21年モデルは同25.3マイルに若干悪化する見込み。
自動車大手14社のうち、ビッグ3の燃費は最も悪かった。GMは21年モデルの全車種平均が同21.5マイルと、業界最低となる見通しで、ステランティスが21.6マイル、フォードが22.7マイルと予想されている。
報告書によると、自動車業界では2004年以降、燃費が32%改善したのに伴い、二酸化炭素(CO2)排出量は24%減少した。
大手メーカーのうち、炭素クレジットを活用せずに燃費基準を満たしたのは米テスラ、SUBARU(スバル)、ホンダの3社のみだった。メーカーはクレジットを買い取るか、前年までのモデルで稼いだクレジットを活用できる。
GM、独ダイムラー傘下メルセデス、ステランティスは20年にかなりのクレジットを買い取り、テスラ、ホンダ、トヨタ自動車はクレジットを売却した。
米国エネルギー効率経済協議会は、現在生産されている自動車の燃費は平均すると、1年前とほとんど変わらないと指摘。
環境保護団体「Safe Climate Transport Campaign」のディレクター、ダン・ベッカー氏は「自動車会社はクリーンカー生産でとてつもなく高い目標を掲げているが、実際の生産量は極めて少ないことがEPAの報告書で示された」と批判した。
20年に燃費が19年比で1.9%しか改善していないことを踏まえると、「基準が弱ければ自動車メーカーは今後も燃費の悪い自動車を生産し続け、消費者は高いガソリン代と大量の汚染に悩まされ続けることになる」と述べた。
報告書によると、GMとフォードは過去5年間で燃費がほとんど改善しておらず、ステランティスは1ガロン当たり0.5マイル悪化した。
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