- 2021/12/28 掲載
前場の日経平均は反発、米株高を好感 一時2万9000円台を回復
クリスマス休暇明けの米国株式市場は主要3株価指数が4日続伸し、S&P総合500種は過去最高値となった。堅調な米小売売上高の関連データが発表されて米経済への楽観が強まった。
朝方に経済産業省が発表した11月鉱工業生産指数速報は、前月比7.2%上昇し97.7と、2カ月連続でプラスとなった。ロイターの事前予測調査では同4.8%上昇と予想されており、市場予想を上回った。部品不足で減産していた自動車の生産回復などにより、今年7月以来の水準を回復し、基調判断も上方修正した。
日経平均は堅調な米国株と国内経済指標が追い風となり、寄り付きで反発。クリスマス休暇明けで海外勢の買いが活発化する中、主力株を中心とする幅広い銘柄に買いが入り、一時444円55銭高の2万9121円01銭で高値を付けた。買い一巡後は上値が重くなり、日経平均は再び2万9000円を下回った。
市場では「主力株を中心に底堅い動きがみられるが、材料が少ないため、米株先物やアジア株などの動きに左右されてしまうようだ」(国内証券)との声が聞かれる。
TOPIXは0.86%高の1994.92ポイントで午前の取引を終了。東証1部の売買代金は1兆0754億5600万円。東証33業種では、海運業、電気・ガス業、石油・石炭製品を除く30業種が値上がり。精密機器、金属製品、パルプ・紙、鉱業、機械などが値上がり率上位となった。
個別では、主力株が総じてしっかり。東京エレクトロン、レーザーテックは連日の上場来高値更新となったほか、ダイキン工業、ファナック、オリンパス、キッコーマンも買われた。ソニーグループも約21年ぶりの高値を付ける場面がみられた。
半面、エーザイ、第一三共、ファーストリテイリングなどは売られた。
東証1部の騰落数は、値上がり1555銘柄(71%)に対し、値下がりが527銘柄(24%)、変わらずが101銘柄(4%)だった。
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