- 2022/01/15 掲載
米小売売上高、12月は1.9%減と大幅減
商品不足や新型コロナウイルスの爆発的な感染数増加が足を引っ張って急減したものの、昨年第4・四半期の国内総生産(GDP)成長率加速の見通しは変わらないとみられる。
新型コロナのパンデミック(世界的大流行)によるサプライチェーン(供給網)のボトルネックにより、自動車を含む商品が不足した。その結果、消費者が年末商戦向けの買い物を10月に始め、12月の小売売上高が減少した。
売り上げの前倒しは、政府がデータから季節的な変動を取り除くために使用しているモデル、いわゆる季節要因にも影響を与えた可能性がある。オンライン販売の分野が季節要因の影響を受けた可能性もある。
小売売上高の大部分はモノで構成されており、医療や教育、ホテル宿泊などのサービスが個人消費の残りの部分を占める。レストラン・バーが小売売上高データの中で唯一のサービスカテゴリーとなっている。
オミクロン変異株によって新型コロナの感染が拡大し、レストランやバーなどへの消費者の出入りが制限されたため、今年1月の売り上げはさらに弱まる可能性がある。
昨年12月の自動車やガソリン、建設資材、外食を除く小売売上高は3.1%減となった。11月のコア小売売上高は前回発表の0.1%減から0.5%減へ下方改定された。
エコノミストらによると、10月のコア小売売上高が急増し、昨年第4・四半期(10─12月期)の堅調な経済成長を確実にした。インフレ率は賃金上昇を上回っているものの、多額の貯蓄と雇用の安定の高まりが消費を支えている。
昨年第4・四半期のGDP成長率は、最も高い予想で年率換算7.0%。第3・四半期の経済成長率は2.3%だった。2021年の通年での成長率は1984年以来の大きさとなる見込み。
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