- 2022/03/01 掲載
財新の中国製造業PMI、2月は50.4に回復 新規受注が改善
[北京 1日 ロイター] - 財新/マークイットが1日発表した2月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.4となり、業況改善・悪化の節目である50を上回る水準を回復した。雇用減少が続き、インフレ圧力が強まったものの、新規受注が改善した。
1月は49.1と、2年ぶり低水準を記録。エコノミストは49.3への小幅な上昇を予想していた。
中国国家統計局がこの日発表した2月の製造業PMIも50.2と前月の50.1から小幅に上昇した。
財新の製造業PMIは新規受注指数が51.5と前月の48.5から大きく上昇し、昨年6月以来の高水準を記録。製造業者は顧客の需要増加を報告した。
需要増を受けて生産指数も50.1と前月の48.4から改善した。中間財や投資財の生産が減少する一方、消費財の生産が増えた。
中国経済は新型コロナウイルス禍による2020年の低迷後、昨年は力強いスタートを切ったが、不動産部門の債務問題や厳格なコロナ規制などが重しとなって夏場に減速し始めた。
政策当局者は今年の成長を安定させると表明しており、今月5日に開幕する全国人民代表大会(全人代)に注目が集まる。政府は全人代で今年の経済目標を発表する。追加の景気刺激策を打ち出す可能性も高い。
財新の2月製造業PMIは一部で改善が見られる一方、人員削減は7カ月連続となり、サプライチェーンの問題や散発的なコロナ感染拡大、軟調な消費者需要などから製造業が長く直面する課題が浮き彫りになった。
財新智庫のシニアエコノミスト、王哲氏は「1月から2月にかけて、江蘇省や広西チワン族自治区、内モンゴル自治区など複数の地域でコロナが拡大した。感染対策が強化され、製品の輸送や販売が制限された」と指摘した。
その上で「政策立案者は雇用を促し、中小企業への構造的支援を強化し、企業の税負担や資金調達コストを実質的に引き下げるための支援策を拡大すべき」との見方を示した。
2月はインフレ圧力も高まった。投入価格が4カ月ぶりの速いペースで上昇し、産出価格は2カ月連続で上昇した。
今後1年に関する製造業者の信頼感は8カ月ぶりの高水準となった。
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