- 2022/05/03 掲載
EU、IT大手の通信網コスト負担を検討 グーグルやメタなど
ベステアー氏は記者会見で「重点的に検討しなければならない問題があると考える。それは通信ネットワークへの公正な貢献という問題だ」と指摘。「多くのトラフィックを生み出し、ビジネスを成り立たせているにもかかわらず、そのトラフィックを可能にすることに実際に貢献していない事業者がいる。コネクティビティー拡大への投資に貢献していない」と述べた。
ベステアー氏は、状況を精査しているとし、データ通信が時間の経過とともにどう変化するかや、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)との関連を調べているところだとも言及した。
通信関連のロビー団体の欧州電気通信事業者協会(ETNO)が2日発表した調査によると、メタ、アルファベット、アップル、アマゾン・ドット・コム、マイクロソフト、ネットフ リックスは昨年の世界の全データ通信の56%超を占めた。
この調査によると、IT大手による通信網のコストとして年間200億ユーロ(210億ドル)を負担すれば、EU経済に720億ユーロの押し上げ効果をもたらす可能性がある。ETNOのメンバーには、通信大手ドイツテレコムとフランスの通信会社オレンジが含まれている。
ベステアー氏はEUの合併規制を緩和してより多くの企業統合を可能にするよう求める通信業界の声をあしらい、「問題なのは、投資するには規模が必要などと私たちが耳にする主張が新しい事柄ではないことだ」と述べた。
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