- 2022/05/10 掲載
三菱自の今期営業益3%増 社長「見通し困難な1年に」
加藤隆雄社長兼最高経営責任者(CEO)は決算会見で、今期は前期にも増して「先行きを見通すのが困難な1年になる」と指摘。部品不足や資材費高騰、物流網の混乱などの解決には「まだまだ時間がかかりそうだ。ロシア・ウクライナ問題も引き続き収束が見通せない。中国のロックダウン(都市封鎖)の先行きも不透明」との認識を示した。
ロシア事業について加藤社長は「私たちのレベルではどうなるかを予測するのは非常に難しい状況。回復には相当な時間がかかるだろうし、どの程度の時間がかかるのかの予測も難しい。事業としてどうやっていくのか、なかなか判断がつきかねる」と述べた。
三菱自は南西部カルーガにある欧米自動車大手ステランティスとの合弁工場で主力のスポーツ多目的車(SUV)を生産していたが、ロシアに対する経済制裁や物流網混乱などにより4月に停止した。前期はロシア関連の特別損失82億円を計上した。会見に同席した池谷光司・副社長兼最高財務責任者(CFO)は今期も生産停止が続くとみて、相応額の特損を織り込んだと説明した。
半導体不足に関しては、池谷CFOは前期に約12万台、営業利益で約360億円の影響があったと明らかにした。今期も10─11万台、営業利益に約330億円の影響が出るとの見通しを示した。
原材料高による営業利益へのマイナス影響は、前期は598億円だったが、今期は793億円を想定する。
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