- 2022/05/16 掲載
ロが欧州向けガス供給停止ならユーロ/ドルは等価割れへ=バークレイズ
ロシアによるウクライナ侵攻後、西側諸国はロシアへの経済制裁を強化し、両者の関係は緊迫化。欧州では、ロシアが天然ガス供給を急激に減らすか、完全に停止するのではないかとの懸念が広がっている。既にロシア政府はブルガリアとポーランドへのガス供給を止めており、最近では国営ガス大手ガスプロムの元ドイツ子会社ガスプロムゲルマニアがロシア側の制裁措置を適用されたため、ドイツのハベック経済相が今後ロシアからガスが入ってこなくなる事態があり得るとの見方を示した。
こうした中でバークレイズはノートで「ロシアが(欧州への)ガス供給を停止すれば、ユーロ/ドルは等価を下回るだろう」と予想した。足元のユーロ/ドルは1.03ドルと、過去3カ月で約8%下落している。
さらにバークレイズは「当社エコノミストは、ロシアからのガス供給が完全になくなり、残りの供給分を割り当てる展開になれば、ユーロ圏のGDPは1年で5ポイント余り下押しされる恐れがある」と主張した。
一方、ムーディーズはこのほど公表したリポートで、ロシアと欧州のエネルギー貿易がストップすれば世界全体が景気後退(リセッション)に突入するとの見通しを明らかにした。
ムーディーズが調査対象としている世界中の4000社近い非金融企業は「相当なストレス」に直面するだろうという。
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