• 2022/05/19 掲載

NY市場サマリー(18日)ドル上昇、利回り低下 株式急反落

ロイター

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[18日 ロイター] - <為替> 米株価が下落し、米国債利回りが低下する中、安全資産への需要が増大したことを背景に、ドル相場が上昇した。

主要6通貨に対するドル指数は4営業日ぶりに上昇し、終盤の取引で0.4%高の103.76。

前日は、連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長がインフレ低下の確証を得られなければ「FRBはさらに積極的な行動を検討する必要がある」と表明。インフレが明らかに低下している証拠を確認するまでFRBは金融政策引き締めを続けると述べた。

キャクストン(ロンドン)のマーケットインテリジェンス部門責任者、マイケル・ブラウン氏は「昨日の動きは予想通り短命に終わり、今朝の取引でほぼ完全に消滅した」とし、「その結果、安全資産としてのドルに対する需要が再び増大した」と指摘。「ドル指数がこれまで下値支持線だった103.20を維持したことでドル強気派は満足する」とし、経済情勢を背景にドルは当面は堅調に推移するとの見方を示した。

英ポンドは対ドルで1.1%安。英国立統計局(ONS)が発表した4月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比9.0%上昇し、1982年以来の高水準を記録した。

リスク選好度に反応しやすい豪ドルは対米ドルで0.8%安。

先週大きく動いた暗号資産(仮想通貨)は比較的静かな取引となり、ビットコインは約4%安の2万9094.59ドル。イーサは約6%下落し、2000ドルを下回った。

<債券> 不安定な取引の中、国債利回りが低下した。住宅関連指標の悪化を受け、FRBの積極的な金融引き締めで景気が減速するとの懸念が強まり、株式が急落したことが背景にある。ただ、米金利は大幅上昇するとの見方が市場の一般的なコンセンサスであることに変わりはない。

午後の市場で、10年債利回りは7ベーシスポイント(bp)低下の2.896%。30年債利回りは8bp低下の3.08%。2年債利回りは2.6bp低下し2.671%となった。

2年債と10年債の利回り格差は22bpに縮小し、イールドカーブのフラット化が一段と進展した。

米フェデラル・ファンド(FF)金利先物市場が織り込む、年末の金利水準は2.82%。年内の利上げ幅は計約197bpとみられている。

財務省がこの日実施した20年債入札が堅調だったことも、国債の買い材料となった。最高落札利回りは3.290%で、入札締め切り時の予想金利を下回った。ただ、需要の目安となる応札倍率は2.50倍と、前月の入札を下回った。

<株式> 急反落して取引を終えた。四半期利益が半減した小売大手ターゲットが売り込まれ、時価総額の約25%を消失。米経済を巡る懸念が強まった。

S&P総合500種とダウ工業株30種の下げは2020年6月以来の大きさとなった。

ターゲットの第1・四半期(2─4月)決算は、純利益が前年同期比52%減の10億1000万ドル。燃料価格の高騰や輸送関連コスト増が重しとなった。株価は約25%急落し、1987年10月の「ブラックマンデー」以来の大幅な下げを記録した。

前日にはウォルマートも利益見通しを下方修正していた。SPDR・S&PリテールETF(上場投資信託)は約8%安で引けた。

ウェルズ・ファーゴ・インベストメント・インスティチュートの世界市場戦略責任者、ポール・クリストファー氏は「物価上昇が賃金の伸びを上回る状況が予想より長期化する中、消費に影響が生じつつあることがきょうの売りにつながった」と指摘。「小売企業は消費者の購買力低下による影響を明らかにし始めている」と述べた。

金利に敏感な大型成長株も売られ、S&P500とナスダック総合を圧迫。アマゾン・ドット・コム、エヌビディア、テスラは約7%安、アップルは5.6%安となった。

S&P500の主要11業種全てが下落し、一般消費財と主要消費財がともに6%超の大幅安となった。

成長株への売りに押され、S&P500は年初から約18%、ナスダックは約27%、それぞれ下落している。情報会社リフィニティブのデータによると、S&P500の予想PER(株価収益率)は約17倍と、新型コロナウイルス感染拡大を受けた20年の下落時以来の低水準となっている。

投資家の不安心理を示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(VIX)は約31に上昇。前日までは6営業日連続で低下していた。

<金先物> 対ユーロでのドル上昇に伴う割高感が重しとなり、3営業日ぶりに反落した。中心限月6月物の清算値(終値に相当)は前日比3.00ドル(0.16%)安の1オンス=1815.90ドルだった。

<米原油先物> 景気減速懸念を背景とした米国株の急落やドル上昇を嫌気し、続落した。米国産標準油種WTIの中心限月6月物の清算値(終値に相当)は、前日比2.81ドル(2.50%)安の1バレル=109.59ドル。7月物は2.59ドル安の107.04ドルだった。

ドル/円 NY終値 128.22/128.24

始値 129.16

高値 129.24

安値 128.02

ユーロ/ドル NY終値 1.0466/1.0470

始値 1.0516

高値 1.0541

安値 1.0461

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 96*06.00 3.0704%

前営業日終値 94*14.00 3.1640%

10年債(指標銘柄) 17時05分 99*29.50 2.8840%

前営業日終値 99*06.00 2.9700%

5年債(指標銘柄) 17時05分 99*11.75 2.8880%

前営業日終値 99*03.25 2.9460%

2年債(指標銘柄) 17時05分 99*21.88 2.6673%

前営業日終値 99*20.00 2.6980%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 31490.07 -1,164.52 -3.57

前営業日終値 32654.59

ナスダック総合 11418.15 -566.37 -4.73

前営業日終値 11984.52

S&P総合500種 3923.68 -165.17 -4.04

前営業日終値 4088.85

COMEX金 6月限 1815.9 ‐3.0

前営業日終値 1818.9

COMEX銀 7月限 2154.4 ‐20.6

前営業日終値 2175.0

北海ブレント 7月限 109.11 ‐2.82

前営業日終値 111.93

米WTI先物 6月限 109.59 ‐2.81

前営業日終値 112.40

CRB商品指数 309.3686 ‐6.0329

前営業日終値 315.4015

*内容を追加して再送します。

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