• 2022/05/25 掲載

東芝、画像認識AI「Few-shot物体検出AI」を開発

東芝

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■概要

 当社は、製造現場や流通現場で取り扱う製品や部品の変更が発生しても、新規物体の画像を1枚登録するだけで即座に世界最高精度で検出する画像認識AI「Few-shot物体検出AI」を開発しました。本AIは、新製品や改良品等で扱う製品や部品が定期的に変更になる工場や、常に新規商品への対応が求められる物流現場など頻繁に新しい物体が登場する現場での活用が期待されます。

 現場からセンシングしたデータを価値ある情報に変換し、現場にフィードバックすることで、現場における生産性・品質・作業効率の向上につなげる取り組みは世界規模で進められています。特に、画像から人や物体を検出する画像認識AIは、生産性の改善や自動化・省力化のための解析に基盤的に使われる重要な技術です。しかし、画像認識AIを用いて現場ニーズに応じた物体を新たに検出するためには、都度、大量の画像を準備し学習させる必要があり、その手間が課題でした。

 今般当社が開発した「Few-shot物体検出AI」は、画像に映る学習対象以外の任意の物体の形状を自動的に学習する当社独自の仕組みを導入し事前に学習しておくことで、現場での再学習が不要で、画像を1枚登録するだけで新規物体を検出することができます。当社技術は公開データセット(*1)を用いた検出精度の評価において、世界トップ精度を実現しています(*2)。

 本技術により、再学習のための手間や時間が障壁となりAI導入が見送られてきた、多数の部品や設備を扱う工場やプラントにおいても、導入・運用しやすい「Few-shot物体検出AI」により現場のデータ化・デジタル化に貢献し、DXによる生産性・品質・作業効率の向上を推進します。 当社は本技術の詳細を、2022年5月25日に開催されるコンピュータビジョンの国際会議ICIAP2021(21st International Conference on Image Analysis and Processing)で発表します。

■開発の背景

 AIビジネスは今後も拡大していくことが見込まれており、国内市場は2025年には2020年度比約2倍の1兆9,357億円になる予測です(*3)。中でも、画像認識AIは、人の行動や周辺環境の認識に必要不可欠な技術として、製造現場における品質・生産性向上、社会インフラの現場における保守点検作業の効率化、物流・流通現場における業務効率化など、多種多様な分野で実利用が進んでいます。

 当社グループでも、インフラ事業における豊富な知見と実績を生かしたインフラサービスを支える技術として活用が進んでいますが、実際の現場では、AI導入時には存在しなかった新しい物体が登場する場面が多くあります。例えば、長期間運用中に新規の部品や製品を扱う場合や、別の製品や部品を扱う新設工場に適応する場合、AIが未学習の物体を新たに追加し解析対象とすることが求められます。

 新規物体の検出には、通常、AIの再学習を行います(以下、再学習型)が、現場で、大量の画像・映像と正解情報を用意する必要があることに加え、学習の時間が長くかかるため、頻繁に新規物体が登場するような現場での活用は困難でした。一方で、再学習が不要な方式(以下、登録型)を採用すると、実用化レベルの検出精度が実現できない課題がありました。

*1 公開データセット The PASCAL Visual Object Classes Challenge

http://host.robots.ox.ac.uk/pascal/VOC/voc2007/index.html

*2 当社調べ 2022年2月時点

*3 AIビジネスの国内市場

オートメーション新聞 https://www.automation-news.jp/2021/07/57280/

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