- 2022/08/13 掲載
午後3時のドルは上昇し133円前半、株高や米FRB高官発言が支え
仲値にかけてはお盆休み前の国内輸入企業によるドル買いフローが大きく入ったとみられたほか、日経平均株価の上昇を背景にクロス円を中心に円売り圧力が強まり、一時133.50円まで上昇する場面があった。
10日に発表された7月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比8.5%上昇と、6月の9.1%から鈍化。11日発表の7月の卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)は前月より0.5%低下と、6月(1.0%上昇)から鈍化した。
これを受けて、ドルは一時的に売り圧力が強まったものの、その後買い戻しが入った。米連邦準備理事会(FRB)高官は積極的に利上げを進めるなどタカ派姿勢を維持している。
米シカゴ地区連銀のエバンス総裁やミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁は、FRBがインフレに対応するため引き続き利上げが必要との見方を示した。デイリー米サンフランシスコ地区連銀総裁は、9月に50ベーシスポイント(bp)利上げするのが「妥当」としつつ、データ次第では75bpの可能性も排除しない姿勢を示した。
ニッセイ基礎研究所の上席エコノミスト・上野剛志氏は、「インフレについては、供給制約が解消するかは不透明な部分も多く、決め打ちができないことがドルの底堅さにつながっている」と指摘する。
インフレがピークアウトしたとの見方から景気後退懸念が緩和され、米長期金利が一時2.90%台まで上昇したことも、ドルのサポート要因となった。
今後のドル/円の動向について、SBI証券の外国為替室部長、上田眞理人氏は「インフレの絶対水準は高いものの、ピークアウトに向かいつつある」とし「140円台は遠くなった印象」と指摘。ドルは130円台、131円台にとどまっていた時間帯が短かったことを踏まえると、132円ー135円半ばを中心とした推移が続くと予想する。
ユーロ/ドルは1.0313/17ドルと底堅い。「エネルギーの供給不安やスタグフレーション懸念、イタリアの政局不安などユーロを巡る情勢はなにも変わっておらず、買い材料は乏しい」(外銀)とし、ドルが買い戻されれば、再びユーロの売り圧力は強まるという。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 133.18/20 1.0313/17 137.36/40
午前9時現在 133.00/02 1.0319/23 137.26/30
NY午後5時 133.00/03 1.0317/20 137.27/31
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