- 2022/08/27 掲載
米加州規制、対応急務=政策支援要請も―国内自動車各社
米西部カリフォルニア州の環境当局が、2035年にガソリン車の新規販売を禁止する規制案を決めた。日本の自動車各社も同州の脱炭素化政策に賛同する立場をとるが、得意とするハイブリッド車(HV)が禁止対象となるのは痛手だ。電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)などへの対応が急務で、目標達成には「インフラ整備や補助金などEV購入を加速する政策がこれまでになく求められる」(ホンダ)として、州政府に支援を要請する声が上がっている。
「脱炭素化のビジョンを共有する」。カリフォルニア州での規制案決定に先立ち、トヨタ自動車は23日、州政府との協調姿勢をいち早く打ち出した。各社とも米国を主力市場に位置付けており、中でもトヨタの同州での販売比率は全米の約1割を占める。米国最大の自動車市場である同州の「脱ガソリン車」政策は、20年に大枠が打ち出されており、各社に驚きはない。ただ、環境先進州の動きが他州にも広がれば、影響はより深刻になりそうだ。
欧州を含め脱炭素化は今や先進国共通の課題だ。日本の自動車メーカーの脱炭素戦略は、EVやFCVにプラグインハイブリッド車(PHV)と全方位で展開する社や、EVを重視する社、莫大(ばくだい)な開発費負担を提携で補う社など戦略は各社各様だ。「カリフォルニアに限らず、規制動向を注視し、少しでも市場に受け入れられる電動車を投入していく以外にない」(自動車関係者)のが実情で、さらなる変革を迫られている。
【時事通信社】
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