- 2022/10/27 掲載
日経平均は反落、米ハイテク株安や円高が重し グロース底堅く強弱感対立
日経平均は小安く始まった後、前日終値を挟んで一進一退となった。前日の米国市場でS&P総合500種とナスダック総合が4日ぶりに反落したことが重しとなった。米大手ハイテク企業のさえない企業決算を受けて、景気の世界的な減速懸念が広がった。
一方、好決算銘柄を中心に物色する意欲がみられたほか、米長期金利の上昇基調が一服し、グロース株で堅調な銘柄も目立った。ドル/円が145円台前半に下落する中、輸送用機器など輸出関連株の一角はさえない値動きとなった。TOPIXグロース指数は0.2%安、同バリュー指数は1.0%安となり、グロース指数の方が下落率が小さかった。
目先の手掛かりに乏しく、午後は小安い水準でのもみ合いが続いた。日米で企業の決算発表が続いているほか、来週にかけて日米欧の主要中銀の会合が控える中で、手掛けにくさが意識された。きょうは欧州中央銀行(ECB)理事会があるほか、米国でアップル、アマゾン・ドット・コムなどの決算が予定されている。
日経平均は2万6000円─2万8000円のレンジでの推移の継続が意識されている。市場では「足元の水準はレンジの上限寄りにある。複数のイベントを前にして、リスクとしては下方向の方が大きいのではないか」(水戸証券の酒井一チーフファンドマネージャー)との声が聞かれた。
TOPIXは0.66%安の1905.56ポイント、東証プライム市場指数は前営業日比0.66%安の980.54ポイントで取引を終了した。プライム市場の売買代金は2兆6894億1200万円だった。東証33業種では、値上がりは鉱業や電気・ガス業、石油・石炭製品など5業種で、値下がりは銀行業や海運業、繊維業など28業種だった。
キーエンスが堅調だったほか、ソフトバンクグループが小高く、年初来高値を更新した。日立建機は大幅高。一方、キヤノンや三菱UFJフィナンシャル・グループが大幅安。トヨタ自動車は軟調だった。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが484銘柄(26%)、値下がりは1273銘柄(69%)、変わらずは80銘柄(4%)だった。
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