• 2022/11/09 掲載

バイナンス、FTXの米国外事業を買収へ 暗号資産は急落

ロイター

photo
  • icon-mail
  • icon-print
  • icon-hatena
  • icon-line
  • icon-close-snsbtns
会員になると、いいね!でマイページに保存できます。
[ワシントン/ロンドン 8日 ロイター] - 世界最大の暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスは8日、同業の米FTXトレーディングから米国以外の事業部門「FTX.com」を買収することで合意した。暗号資産価格が急落する中、投資家にとって驚きの発表となり、値動きの激しい暗号通貨市場に新たな懸念を投げかける展開となった。

バイナンスのチャンポン・ジャオ最高経営責任者(CEO)によると、FTXは流動性が著しく低下したことからバイナンスに支援を求めた。バイナンスはFTX.com買収に向けた次のステップとして、今後数日でデューデリジェンス(資産査定)を実施する。両社の米国事業は今回の買収の対象外となる。

セキュリタイズ・キャピタルの投資顧問、ジョセフ・エドワーズ氏は「FTXとバイナンスが生き残りをかけた競争関係にあることは、ここ最近、誰の目にも明らかだった。唯一の驚きは、これほどまでに事態が急展開したことだ」と述べた。その上で「この動きは短期的には消費者を救済するはずだが、長期的には疑問を生む」とした。

金融サービスプロバイダーのトレイディアのCEO、ダン・ラジュ氏も「流動性逼迫の問題は暗号資産市場に常につきまとう。世界最大の暗号資産取引所の一つであるFTXが流動性懸念にむしばまれ、最大のライバルであるバイナンスに救済されるとは恐ろしいことだ。追随する動きが出てくる可能性もある」と指摘した。

今回の買収劇は、金利上昇下で投資家がリスク資産から撤退する中で起きた。暗号通貨市場は現在、ピーク時の約3分の1程度に当たる1兆0700億ドルにまで落ち込んでいる。

また、これまで経営が行き詰まった同業他社の救世主となっていたFTXのサム・バンクマン・フリードCEOにとっても運命の大逆転となった。

ロイターが入手した、バンクマン・フリード氏が従業員に宛てたメッセージによると、FTXは8日朝までの72時間に約60億ドルの引き出しに直面していた。平均的には1日あたりの純流入/流出は数千万ドルで、数日前まではほぼ平均的な状況だったという。

その上で、FTX.com部門での引き出し注文は「事実上停止している」が、「近いうちに」解決されるとしている。

この報道があった直後、主要暗号資産は上昇したが、間もなく大幅な下落に転じた。

FTXのネイティブトークンであるFTXトークンは急落。約80%下落し4ドル台となっている。

ビットコインは一時12.45%急落し1万8026.00ドル。

評価する

いいね!でぜひ著者を応援してください

  • 0

会員になると、いいね!でマイページに保存できます。

共有する

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

  • icon-mail
  • icon-print
  • icon-hatena
  • icon-line
関連タグ タグをフォローすると最新情報が表示されます
あなたの投稿

    PR

    PR

    PR

処理に失敗しました

人気のタグ

投稿したコメントを
削除しますか?

あなたの投稿コメント編集

通報

このコメントについて、
問題の詳細をお知らせください。

ビジネス+ITルール違反についてはこちらをご覧ください。

通報

報告が完了しました

コメントを投稿することにより自身の基本情報
本メディアサイトに公開されます

報告が完了しました

」さんのブロックを解除しますか?

ブロックを解除するとお互いにフォローすることができるようになります。

ブロック

さんはあなたをフォローしたりあなたのコメントにいいねできなくなります。また、さんからの通知は表示されなくなります。

さんをブロックしますか?

ブロック

ブロックが完了しました

ブロック解除

ブロック解除が完了しました

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

ユーザーをフォローすることにより自身の基本情報
お相手に公開されます