米国債の海外勢保有額、9月は昨年5月以来の低水準　日中が減少主導

[ニューヨーク １６日 ロイター] - 米財務省が１６日に発表した９月の対米証券投資統計によると、海外勢の米国債保有額は７兆２９６０億ドルと、前月の７兆５０９０億ドルから減少し、２０２１年５月以来の低水準に落ち込んだ。自国通貨が対ドルで下落している日本と中国が主導した。

日本の米国債保有額は１兆１２００億ドルで、前月の１兆１９９０億ドルから減少。海外の保有国としては依然最大だが、３カ月連続で減らしている。円安に見舞われる日本の通貨防衛が一因とみられる。

２位の中国の保有額も８月の９７１８億ドルから９３３６億ドルに減少した。１兆ドルを下回るのは６カ月連続。アナリストによると、中国人民銀行（中央銀行）が人民元を支えるために米国債を売却した可能性がある。

取引ベースで見ると、海外勢は９月に米国債を６０４億ドル買い越した。買い越し額は過去最高だった８月改定値の１７５２億ドルを大きく下回った。

その他の資産クラスでは、米社債への資金流入額は９月が５５億２０００万ドル。８月は９５億ドルだった。海外勢は９カ月連続で米社債を買い越している。

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