記事 グローバル・地政学・国際情勢 「Sカーブ」「キャズム」は実証できる? モバイル普及度の分析で見えた現実 篠﨑教授のインフォメーション・エコノミー(第150回) 「Sカーブ」「キャズム」は実証できる? モバイル普及度の分析で見えた現実 篠﨑教授のインフォメーション・エコノミー(第150回) 2022/09/20 マーケティングの世界では、新製品や新サービスが一気に普及するか否か、「構造変化点」への関心が大きい。イノベーション普及との関連で注目されるのは、アーリー・アダプターとアーリー・マジョリティの間に横たわるキャズムだ。では、本当に新製品や新サービスがキャズムを越えると普及は一気に「加速」するのだろうか? 今回はモバイル通信のグローバルな加入データを用いた構造変化点分析の研究成果をもとにキャズム理論の妥当性を検証してみよう。
記事 グローバル・地政学・国際情勢 スリランカは政権崩壊…日本も無視できない、世界で「今後デモ・暴動が激化」のワケ スリランカは政権崩壊…日本も無視できない、世界で「今後デモ・暴動が激化」のワケ 2022/09/01 ロシアによるウクライナ侵攻が世界的な物価高騰に拍車を掛けたことで、世界各地の情勢が不安定になっている。たとえばスリランカでは国内産業の低迷や物価の高騰で経済危機が起こり、デモや暴動が頻発、政権が崩壊するまでに至った。こうしたケースは程度の差はあっても先進国を含めた世界各地で起こっている。日系企業としては、経営面だけでなく駐在員の安全確保の観点からも早急の対策が必要となるだろう。今回は世界各地の情勢をまとめるとともに、今後の情勢動向についても考察する。
記事 災害対策(DR)・事業継続(BCP) SOMPOリスクマネジメントが「事業継続力」の高め方を伝授、押さえるべき3要素と3原則 SOMPOリスクマネジメントが「事業継続力」の高め方を伝授、押さえるべき3要素と3原則 2022/08/29 近年、ビジネスにおけるITシステムの役割はより欠かせないものとなっている。それは同時に、自然災害やサイバー攻撃などのインシデントによりITシステムがダウンした場合、しっかり準備をしておかないと事業継続が難しくなることを意味する。では、インシデント対策を講じる際に必要な意識は何だろうか。SOMPOリスクマネジメント 兼 内閣府 BCP策定運用ガイドライン作成専門委員の高橋 孝一氏に聞いた。
記事 災害対策(DR)・事業継続(BCP) KDDIの通信障害、「おわびの44円」に垣間見えた「体質」とは? KDDIの通信障害、「おわびの44円」に垣間見えた「体質」とは? 2022/08/19 7月に発生し完全復旧までに86時間を要したKDDIの大通信障害は、利用者宛て一律200円の通信料割り戻しという補償の発表によって、一件落着の流れとなったかのような様相を呈しています。しかし私は、KDDIが提示した今回の大事故に関する1人あたり200円の補償案は、業界三大キャリアの一角が起こした過去最大規模の通信障害の補償としては、違和感を拭いきれない対応ではなかったかと受け止めています。今回は、補償案から読み解くKDDIの危機管理姿勢と、同社ならではの「企業体質」について解説します。
記事 グローバル・地政学・国際情勢 「キャズム越え」はいつ? モバイル技術はどのように“社会化”したか 篠﨑教授のインフォメーション・エコノミー(第149回) 「キャズム越え」はいつ? モバイル技術はどのように“社会化”したか 篠﨑教授のインフォメーション・エコノミー(第149回) 2022/08/16 世界のモバイル通信加入総数は2016年に世界の総人口を上回り、2020年は83億加入に達した。この怒涛のような新技術の普及は、一体いつから加速したのだろうか。新しい財サービスの普及を分析するロジャーズのイノベーション普及理論に照らすと、新技術を率先して受け入れる少数の革新的な層とマジョリティとの間に横たわる深いミゾ(=キャズム)を越えられるか否かが重要だ。今回は、モバイル技術の普及がキャズムを越えたのがいつだったのかを、グローバルな視点で観察しよう。
記事 医療業界 第7波によって医療崩壊寸前。コロナで露呈した日本の医療の限界 第7波によって医療崩壊寸前。コロナで露呈した日本の医療の限界 2022/08/11 新型コロナウイルスの第7波が到来し、医療逼迫が深刻な状況となっている。日本において医療逼迫が発生する原因はいくつか指摘されているが、あくまで個別事由であり、背景には日本の医療制度が限界に達しているという根本的な問題がある。誰でも病院にかかることができる日本の医療制度は、世界に誇れる数少ない仕組みの1つだが、その維持が困難となりつつある。
記事 災害対策(DR)・事業継続(BCP) 給料が上がらない理由は「経営者の責任感のなさ」、役員報酬は高いと断言できるワケ 給料が上がらない理由は「経営者の責任感のなさ」、役員報酬は高いと断言できるワケ 2022/08/10 前回のコラムでは、日本企業の賃金が上がらない最大の原因は、日本企業の経営にあるとの解説を行った。日本社会には、経営者に対して高業績と従業員への還元を強く促す仕組みが存在しておらず、経営者は現状維持に走りがちである。これは構造的な問題であり、事態を抜本的に改善しない限り、日本人の賃金は上がりようがない。
記事 災害対策(DR)・事業継続(BCP) 物価上昇で苦しくなる生活……それでも「賃金上昇」に期待できない理由 物価上昇で苦しくなる生活……それでも「賃金上昇」に期待できない理由 2022/07/29 国内の物価高騰が顕著になっているにもかかわらず、賃金上昇の兆しが見えない。日本の賃金低迷は今に始まったことではなく、過去30年間、日本の賃金はほとんど伸びていない。こうした状況のままでは、インフレを克服できるはずがなく、賃金上昇は喫緊の課題となっている。いったい何が賃金上昇を妨げているのだろうか。
記事 セキュリティ総論 NIST SP800-171とは何か? 防衛省が手本にした米国防総省の情報管理規則を解説 NIST SP800-171とは何か? 防衛省が手本にした米国防総省の情報管理規則を解説 2022/07/25 サプライチェーンにおけるセキュリティ対策が話題になっているが、その流れで注目されているのが「NIST SP800-171」である。米国の政府機関によるセキュリティのガイドラインであり、日本の防衛省も調達の際、NIST SP800-171と同程度の情報管理策を盛り込むと発表。この4月に防衛装備庁から「防衛産業サイバーセキュリティ基準」が発表された。「軍事産業と自社は関係ない」と考える企業が多いかもしれないが、サプライチェーンすべてに適用される上に、今後は他の業界でも適用される可能性が高い。NIST SP800-171とはどんな基準なのか。
記事 バックアップ・レプリケーション これまでのバックアップは通用しない? 近鉄Gらが導入する「データ保護」の最適解 これまでのバックアップは通用しない? 近鉄Gらが導入する「データ保護」の最適解 2022/07/25 クラウド利用の拡大とともに運用するデータ量が大幅に増える一方、ランサムウェアや自然災害など、データを守るために対策すべき要素が山積している。データを取り巻くあらゆる環境は迅速なスピードで変化しており、これまでのデータ管理・保護の手法が通用しなくなってきている。これからは環境変化に対応できる柔軟性を備えた方法で、管理・保護する必要がある。ではどのようにデータの管理・保護を行うべきなのか、近鉄グループホールディングスなどの実例を交えながら解説していく。
記事 グローバル・地政学・国際情勢 絶対理解すべき「令和のレピュテーション・リスク」、評価が一変する構造とは? 篠﨑教授のインフォメーション・エコノミー(第148回) 絶対理解すべき「令和のレピュテーション・リスク」、評価が一変する構造とは? 篠﨑教授のインフォメーション・エコノミー(第148回) 2022/07/19 情報の解像度が高まり「サプライチェーンの可視化」が進んだことで、人権や環境への配慮など「生産のされ方」も消費者や投資家の意思決定に影響するようになった。サプライチェーンの上流におけるエコシステム(経済圏)まで注意深くトレーシングされ、評価の対象となるのだ。国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」やEUの「プロダクト・パスポート」など、ESGにも関係する取り組みは、その一端といえる。今回は、こうした観点から「令和のレピュテーション・リスク」と「21世紀型のカントリー・リスク」について考えてみよう。
記事 グローバル・地政学・国際情勢 日本が備えるべき「チャイナリスク」、岸田政権の外交姿勢で日中経済関係が冷え込む? 日本が備えるべき「チャイナリスク」、岸田政権の外交姿勢で日中経済関係が冷え込む? 2022/07/15 ロシアによるウクライナ侵攻を背景に、岸田政権はロシアへの制裁を維持・強化している。日露関係は完全に冷え込んでいるが、これにより日本企業の間では脱ロシアの動きが広がっている。だが、大国間競争が激しくなる中、我々は今日のロシアだけでなく、最大の貿易相手国である中国との関係についても考える必要がある。最新動向を踏まえながら、今後の日中関係の行方、それによって経済にどう影響を与えるかについてみてきたい。
記事 災害対策(DR)・事業継続(BCP) pixivや原神につながらず「インターネットが壊れた?」 CDNクラウドフレアの障害 pixivや原神につながらず「インターネットが壊れた?」 CDNクラウドフレアの障害 2022/07/14 携帯電話の通信網ではauによる障害が話題となったが、その少し前の6月21日、インターネットでも大規模な障害が発生していた。その障害は、アカマイと並ぶ世界的なCDNプロバイダーであるクラウドフレア(Cloudflare)によって引き起こされたものだ。国内では「pixiv」や「Discord」、あるいはオンラインゲーム「原神」など、若者に人気のサービスが利用不可能となり、一部メディアでは「インターネットが壊れた!」などとも報じられた。原因について、クラウドフレアから詳細が発表されているが、若干気になる点もある。
記事 災害対策(DR)・事業継続(BCP) 物価上昇でもう限界?100円ショップは「100円均一」を維持できるのか 物価上昇でもう限界?100円ショップは「100円均一」を維持できるのか 2022/07/13 朱?斌 この記事は客観的で御座います。
記事 情報漏えい対策 罰金が1億円に。個人情報保護法の改正ポイントと企業が今できる対策 罰金が1億円に。個人情報保護法の改正ポイントと企業が今できる対策 2022/06/24 企業を標的にしたサイバー攻撃は、ますます深刻化している。セキュリティ対策の進んでいない中小企業を狙った攻撃が増加するなど、企業規模に関係なく被害は広がっている。そして、その手口は多角化かつ巧妙化しており、企業は早急なセキュリティ対策が必要だ。こうした状況に加えて、2022年4月から改正個人情報保護法が施行された。セキュリティ対策に加えて法改正への対応も迫られる。ここでは、個人情報保護法の改正のポイントと、その対応方法を整理し、特に中小企業に最適なセキュリティ対策を解説する。
記事 グローバル・地政学・国際情勢 “21世紀型”カントリー・リスクとは? 「サプライチェーン可視化」は何を生んだか “21世紀型”カントリー・リスクとは? 「サプライチェーン可視化」は何を生んだか 2022/06/16 カントリー・リスクと言えば、企業が事業活動を行う海外の国や地域で、政治、経済、社会情勢の変化によって被る損失程度の評価という理解が一般的だ。1970年代から1980年代にかけて中東の紛争や中南米の債務危機などで注目されるようになった。だが、今後重要になるのは、その国や地域からは遠く離れた、直接的には関係のない消費者や投資家の評価に伴うリスクだ。今回は、情報の解像度が高まる中で生まれた「消費者サイドの可視化」という概念でサプライチェーンを捉え、IT時代のカントリー・リスクを考えてみよう。
記事 グローバル・地政学・国際情勢 ユニクロ・ミズノ・キリンはどう対応? 経済を破壊する最悪な「2つの地政学リスク」 ユニクロ・ミズノ・キリンはどう対応? 経済を破壊する最悪な「2つの地政学リスク」 2022/05/25 ロシアによるウクライナ侵攻から3カ月以上が経ち、日本企業の間でも脱ロシアの動きが進んでいる。「地政学リスク」「政治リスク」は企業経営に大きな影響を与えるが、ウクライナ侵攻はそのリスクの1つにすぎない。ここ数年を振り返ると、海外で事業を手掛ける日本企業はあらゆる国際的な政治リスクに直面している。こうした情勢の中でも事業を継続するためには、リスクを適切に捉える必要がある。今回は日本企業による対応事例を踏まえながら政治リスクについて解説する。
記事 グローバル・地政学・国際情勢 新視点でみる「カントリー・リスク」、ロシアでのビジネスは継続不可なのか? 篠﨑教授のインフォメーション・エコノミー(第146回) 新視点でみる「カントリー・リスク」、ロシアでのビジネスは継続不可なのか? 篠﨑教授のインフォメーション・エコノミー(第146回) 2022/05/18 経済安全保障を巡る議論では、サプライチェーンの強靭化、基幹インフラ機能の安全性・信頼性、重要技術の育成・支援、特許や機微な発明の流出防止が重視されている。いずれもICTが深く関わる分野だ。これまでICTの分野でセキュリティ問題と言えばサイバー・セキュリティが想起されたが、今後は、これに加えてナショナル・セキュリティを強く意識することが求められる。今回は、ICTを巡る2つのセキュリティ問題とカントリー・リスクについて考えてみよう。
記事 グローバル・地政学・国際情勢 アップルが大苦戦するサプライチェーン再構築、生産拠点の中国依存から抜け出せない事情 アップルが大苦戦するサプライチェーン再構築、生産拠点の中国依存から抜け出せない事情 2022/05/17 コロナ危機や米中の政治的対立、さらにはロシアによるウクライナ侵攻が加わり、世界のサプライチェーン分断が本格化しつつある(前回記事参照)。一部企業はリスク管理の観点から、米国向けと中国向けにサプライチェーンを別々に構築する動きを見せているが、実現は容易ではない。今回は世界最大級のサプライチェーンを持つ米アップルを取り上げ、サプライチェーン再構築の難しさについて考える。
記事 災害対策(DR)・事業継続(BCP) AWS・Azure・GCPのSLAを徹底分析、共通して役立つ大規模障害への3つの備えとは AWS・Azure・GCPのSLAを徹底分析、共通して役立つ大規模障害への3つの備えとは 2022/05/10 DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進などで、クラウドサービスの導入が加速している。コスト効率や柔軟性、可用性の観点で好まれている一方で、クラウド障害によるリスクも拡大。クラウドサービスの提供会社はSLA(サービス品質保証)で高い可用性を保証しているが、実際は大小さまざまな障害でサービスの停止が起きている。しかしサービスが停止してもSLA違反として一部料金が返金されるのみで、さらには提供者側の障害に利用者が気付かなければSLA違反による補償を受けられない危険性がある。本稿では、そんなクラウド障害による影響と対応策について解説する。
記事 グローバル・地政学・国際情勢 スタバなど続々撤退…ウクライナ紛争の影響は? 次に起きる「2つのリスク」に要注意 スタバなど続々撤退…ウクライナ紛争の影響は? 次に起きる「2つのリスク」に要注意 2022/04/28 ロシアによるウクライナ侵攻から2カ月以上となるが、世界経済への影響は日に日に拡大している。欧米とロシアとの対立が特に激しくなる一方で、すでにロシア国内にあるアップルやマクドナルド、スターバックスやIKEAなど、世界的企業は相次いで営業を停止した。欧米の航空会社も本国とロシアを結ぶ国際線フライトを停止し、ロシア上空の飛行を回避するなど対応している。今後、日本企業、日本経済への影響を含め、この問題はどうなっていくのだろうか。
記事 グローバル・地政学・国際情勢 これから起こる「サプライチェーンの大分断」って何?米アップルが対応急ぐ納得の理由 これから起こる「サプライチェーンの大分断」って何?米アップルが対応急ぐ納得の理由 2022/04/27 コロナ危機による物流網の混乱に、米中対立とウクライナ侵攻が加わり、いよいよ世界のサプライチェーン分断が本格化しつつある。一部企業は、米国向けと中国向けにサプライチェーンを別々に構築する動きを見せており、多くの企業が同じ決断を迫られる可能性が高い。
記事 グローバル・地政学・国際情勢 冷戦以来の大転換は“今”、ウクライナ危機の背景にある「制度の空白」とは 篠﨑教授のインフォメーション・エコノミー(第145回) 冷戦以来の大転換は“今”、ウクライナ危機の背景にある「制度の空白」とは 篠﨑教授のインフォメーション・エコノミー(第145回) 2022/04/13 国際社会は過去約30年間で2度の大転換を経験した。1度目は「平和の配当」を生んだ東西冷戦の終結、2度目はそれが崩壊しつつある現下の情勢だ。ICTイノベーションによるグローバル経済発展の構図は「平和の配当」の象徴だった。皮肉なことに、ウクライナ危機で浮き彫りになった経済活動(エコノミー)と安全保障(ナショナル・セキュリティ)の不可分性は、まさにそのICTの領域で際立っている。今回は、現下の情勢に至る経過を長期の時間軸で俯瞰し、経済安全保障を「制度の空白」という観点で考えてみよう。
記事 環境対応・省エネ・GX 燃料高騰で倒産続出の新電力会社、価格上昇は「原発再稼働」で解決できるか? 燃料高騰で倒産続出の新電力会社、価格上昇は「原発再稼働」で解決できるか? 2022/04/11 天然ガスなど燃料価格の高騰によって、電力の小売りを行う事業者(いわゆる「新電力」)の撤退が相次いでいる。今の電気料金の水準では、採算が合わないのは明らかだが、原油や天然ガスの価格が今後、確実に下がるという保証はなく、大手電力会社も料金引き上げの上限に達し始めている。長期にわたって資源価格が上昇することを視野に入れたエネルギー政策の再構築が必要である。
記事 セキュリティ総論 東大江崎教授が語る「新時代のデータセンター論」、手本はグーグル・BMWと言える理由 東大江崎教授が語る「新時代のデータセンター論」、手本はグーグル・BMWと言える理由 2022/04/08 これまで企業のビジネスを加速させる上で、データセンターは大きな役割を担ってきた。特にDX/BCP対策の意識の高まりや、AI・IoT普及に伴うデータ量の激増などを背景に、データセンターの在り方がより重要になってきている。昨今、そうしたデータセンターは、「カーボンニュートラル実現のためのデジタルインフラ」としての役割も求められるようになってきている。環境問題解決のキーマンともなりつつあるデータセンターは、これからどうあるべきなのだろうか。東京大学 大学院 情報理工学系研究科 教授、日本データセンター協会 理事・運営委員長の江崎浩氏に解説してもらった。
記事 IT戦略・IT投資・DX トヨタに学ぶべき「日本流」不確実性への対応、「修正は決して失敗ではない」 トヨタに学ぶべき「日本流」不確実性への対応、「修正は決して失敗ではない」 2022/04/06 あらゆる企業が「不確実性」への対応に追われている。そこで注目される考え方であり、能力が、「状況に応じて経営資産を柔軟に組み立て直す」ための「ビジネス・コンポーザビリティ(BC)」だ。BCは新たな能力創造や製品/組織/プロセスなどを進化させる力、システムのコンポーネント化の程度より決定され、それらのレベルが高い企業ほど、同業他社よりも高いビジネス・パフォーマンスを達成している。ガートナー リサーチ&アドバイザリ部門 バイスプレジデント,アナリスト,ガートナーフェローの藤原恒夫氏が、同社の「CIO(最高情報責任者)サーベイ」の結果を基に、BCの重要性とその高め方を解説する。
記事 災害対策(DR)・事業継続(BCP) なぜ日本企業のIT化は破滅的状況か?「足を引っ張るのは経営トップ」と断言できる理由 なぜ日本企業のIT化は破滅的状況か?「足を引っ張るのは経営トップ」と断言できる理由 2022/03/29 生産性と賃金上昇の鍵を握る企業のIT化が思うように進んでいない。先行すべき大企業に勤務するビジネスパーソンの約半分がIT化の推進に消極的だという。ITに対する認識にも問題があるが、最も大きいのは日本の組織文化であり、結局はトップが変わらなければ物事は進まない。
記事 セキュリティ総論 脱・10年前のセキュリティ、専門家が解説「自社を守るための5つの強化ステップ」 脱・10年前のセキュリティ、専門家が解説「自社を守るための5つの強化ステップ」 2022/03/24 世界的に見るとランサムウェアの被害は拡大傾向にある。ソフォスのランサムウェアの調査(2020年度)によると、調査対象企業のうち37%が攻撃を受けており、身代金の平均額は17万ドル(約1875万円)に上る。さらに被害から復旧までにかかる費用の平均総額は185万ドル(約2億350万円)という。こうした中、企業はどれだけ対策ができているのだろうか。サイバーセキュリティ対策のスペシャリストであるソフォスの杉浦一洋氏と、ラックの内田法道氏が、企業が抱える根本的な課題に切り込む。
記事 建設・土木・建築 建設業は「残業」常態化から抜け出せるか? DX進む一方で顕在化する構造的問題 建設業は「残業」常態化から抜け出せるか? DX進む一方で顕在化する構造的問題 2022/03/18 前編では、「2024年問題」を中心に建設現場が直面している課題に焦点を当てた。今も現場で起きている多くの問題を解決するヒントは、DX(デジタルトランスフォーメーション)による省人化にあるといわれている。そのため近年では、多様なデジタル技術が建設現場に導入され、iPadを持ちながら作業をする職人の姿をよく見かけるようになった。令和の建設現場は、働く人々が最適な働き方を模索する「場」でもあるのだ。今回は建設DXの現在地と、民間企業が直面している課題をレポートする。
記事 災害対策(DR)・事業継続(BCP) 原油「1バレル=100ドル越え」が続くと日本はどれだけヤバいのか 原油「1バレル=100ドル越え」が続くと日本はどれだけヤバいのか 2022/03/18 原油価格の高騰を受け、2022年1月の経常赤字が過去2番目に大きい水準となった。季節調整済みで黒字を維持したものの、原油価格の高騰が続いた場合、恒常的な経常赤字に陥る可能性が見えてきた。経常赤字と経済成長率は直接関係しないとはいえ、今の産業構造のまま赤字体質に転落することは弊害が大きい。1バレル=150ドル時代を見据えた戦略の転換が必要である。