- 2006/01/19 掲載
東北大学と日立、研究開発と人材育成において組織的連携協定を締結
国立大学法人東北大学(総長:吉本高志/以下、東北大学)と株式会社日立製作所(執行役社長:庄山悦彦/以下、日立)は、本日、世界をリードする研究開発と人材育成を行うことをめざして、電気・情報、材料、機械分野における共同研究や、人材、技術、情報における相互交流に関する組織的連携協定を締結した。両者は今後も新しい分野での連携を検討していくという。
本協定に基づき両者は、先端・基盤分野の共同研究とその応用、新事業の創出、世界で活躍できるリーダーシップを持った人材や、将来の技術動向を予測し産業イノベーションを起こすことができる人材の育成を行う。
具体的な研究テーマとしては、これまで両者で進めてきた電気・情報分野における次世代メモリ素子や垂直磁気記録技術のさらなる発展、材料分野における凝固組織予測や機能性ナノ粒子、機械分野における流体解析を用いた形状最適化などの技術について、共同で研究、開発をしていく。さらに、地球環境に焦点を当てた共同研究を検討中であり、個別の技術開発に留まらず総合大学の特長を活かした大型プロジェクトの実現を目指す。また、人材育成については、次世代の技術者や研究者の発掘と育成を共同で検討していく。
東北大学と日立は、昭和初期に大型水車に関する共同研究を行い、当時世界最大落差の水車を実現したことをはじめ、世界に普及したテレビ放送の受信アンテナや、ハードディスクの次期中核技術である垂直磁気記録技術など、さまざまな分野で連携を進めてきた。また、東北大学の金属材料研究所と日立は、現在、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のプロジェクトである金属ガラスの成形加工技術開発に参画している。人材育成では、東北大学が昨年4月に高校生向けに開催した「東北大学機械系オープン講座2005」の講師に日立の研究者が加わるなどの連携を進めてきた。
今回の協定により両者は、次の100年に向けて国際競争力のある研究・教育拠点の構築をめざし、産学連携の推進を通して、「技術立国日本」の復活に貢献していく。また、日立はグループ会社を含め組織的に対応していくだという。
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