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  • 2006/10/04

関西流ベタベタIT商法の挑戦3~空いている道を走れ

【売上アップ】合同会社 関西商魂 代表 中森勇人

大阪が生み出した儲かる(売上アップ)のためのIT商法は、「使える物は何でも使う、便利を追求する、花より団子」とごちゃ混ぜの三拍子がそろっている。本連載ではそんなベタで面白いIT商法を紹介していく。

関西流ベタベタIT商法の挑戦1~ごちゃまぜ文化が生み出すIT商法
関西流ベタベタIT商法の挑戦2~「呉越同舟」でも商売繁盛!


【売上アップ】合同会社 関西商魂 代表 中森勇人
合同会社 関西商魂
代表 中森勇人
空いている道を走れ

 ITも出だしの頃は、参入者も少なく、パソコンやインターネットをハンドルするだけで顧客を獲得することができたものだ。ところが今は「儲けの臭い」を嗅ぎつけ、同業者はもとより、異業種からの参入も後を絶たず競争は激化する一方だ。競争の果てにダンピング合戦も始まっている。

 そんな中、関西ではユニークな分野にITを持ち込んで、ガッチリ儲ける会社が現れた。なんと、お寺に卒塔婆用のプリンターを売り込んだのだ。キーワードは「タブーへの挑戦」。

 大阪に本社を持つティーティーエヌの武田賢一社長は参入のきっかけをこう語る。「友人の住職から、『卒塔婆を書くのに時間がかかって仕方がない。特にお盆のシーズンは寝る間も無いくらいだから。何とかならんかなあ』と相談をうけたことがあったんです」。

 普通なら、「そうですかぁ」と聞き逃しそうなものだが、武田社長は違った。これをビジネスチャンスと捉え、システム開発の会社を辞めて起業したのだ。
 まずはプリンターを卒塔婆用に改造。次に梵字フォントの開発に着手。梵字とは古代サンスクリット語の基礎にもなっている文字で、仏教には欠かせないもの。しかし、特徴的で通常は判読ができないくらい難しい。

 これをクリアした後は、檀家データ登録用ソフトを作成。檀家の住所、電話番号は元より、命日や戒名まで登録できる。これは評判が良く、月別の法事一覧表示で卒塔婆の書き漏れが無くなった。他にも誤字脱字が無いことから檀家にも好評だという。

 「うちの住職は字が下手で本当に供養されているのかが心配でした。でも、卒塔婆プリンターの導入で綺麗な戒名が実現できました。天国のおじいちゃんも、きっと喜んでいると思います」という通販番組のようなベタな意見も聞かれる。

 このプリンターは「おとば用人」と命名され68万2,500円という値段にも関わらず、3年間で200寺に普及。口コミを中心にどんどん広がっている。他にも位牌プリンター「白木君」(34万6,500円)や経本用プリンター「筆小僧」(16万7,790円)も好評で、3台同時購入をする寺院もあるという。

 何より、武田社長のうまいところはサプライを商品化していること。専用インク(黒4,720円)を始め、専用卒塔婆(6尺100枚入り43,000円)などをラインナップ。檀家管理ソフト「舎利弗(しゃりふつ・サーバークライアント対応)」も売り出した。

 関西商法の教えの一つに「商売は牛の涎(よだれ)のごとく細く長く切れそうで切れない」というのがある。マシンを売り切るだけでなく、サプライで毎度、メンテで毎度、ソフトで毎度と、お付き合いを続けるところはまさに商人の王道。
まさかの分野にITを持ち込んだ武田社長に競合相手は無い。現在、空いている道を驀進中だ。

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