- 2006/12/19 掲載
【2006年第3四半期国内PC市場実績】 パソコン出荷台数、2位に浮上したメーカーは?
●Windows Vistaの影響で買い控えが進む
●デルは前年同期比20.6%で、2期連続の二桁成長
IDC Japanは、2006年第3四半期における国内パソコン市場の出荷実績を発表した。これによると、2006年第3四半期(7月~9月)の国内PC出荷台数は、前年同期比2.6%減の354万台となっている。
家庭市場では、需要が引き続き薄型テレビに流れていることや、Windows Vistaの発売が2007年1月に発売されることから、Windows XP搭載モデルの買い控えが影響し、前年同期比7.0%減となった。また、ビジネス市場は、リプレイスサイクルの谷にあり、前年並みの0.1%減となった。
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2006年第3四半期 国内パソコン出荷台数トップ5ベンダーシェア、前年成長率
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2006年第3四半期には、ベンダー順位に変動があった。前期3位の富士通が今期は2位に順位を上げ、前期初めて2位になったデルは、3位となっている。また、前期6位だった日本HPが5位に、前期5位のソニーが6位となった。
NECは、順位、シェアともに維持しているものの、家庭市場での低迷が響き、前年同期比5.7%減。ビジネス市場では大型案件がなかったものの9月決算の駆け込み需要が堅調であったため、前年同期比0.5%減とマイナス幅は小幅にとどまっている。
前回3位から2位に順位を上げた富士通は、昨年よりも値引きによって積極的に獲得する案件を増やし、ビジネス市場で前年同期比3.3%と好調。デルは前回2位から3位になったものの、前年同期比20.6%と好調を維持。防衛庁の大型案件の納入が今期まで続いているがその影響を差し引いてもおり、二桁成長を持続している。
東芝は、前期までの成長が一転し、今期は前年同期比が6.5%減となった。家庭市場、ビジネス市場とも前年同期を下回っている。今回5位に浮上した日本HPは、前年同期比11.3%減。家庭市場は、新製品が好調であったため伸ばしているがビジネス市場は振るわず、前年同期比が13.5%減となった。
2006年第4四半期の国内パソコン市場について、家庭市場の落ち込みが大きいことなどから、2006年の市場規模は当初の見方から大幅な変更はないとされている。
家庭市場においては、マイクロソフトの次世代OS「Windows Vista」のコンシューマー版の発売が2007年に予定されているため、年末商戦においては買い控えが発生し、需要が2007年へと持ち越されることが見込まれる。また、需要変動が例年と異なり、ベンダー各社の出荷計画にも影響が及ぶ見通し。ビジネス市場では、PCセキュリティへの関心が強まっている一方で、企業におけるリプレース需要の一巡から需要の鈍化傾向がみられる。
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