- 2007/01/12 掲載
【2007年ストレージ関連市場総調査】 2011年の世界市場は06年比22%増の11兆6000億円に拡大
●HDDは4兆3277億円、06年比29.6%増に
●SSDは2283億円、06年の7倍に
富士キメラ総研は、外部記憶装置(ストレージドライブ)と、関連するメディア、デバイス・マテリアル47品目の世界市場を調査した。PC分野、Non-PC分野、ネットワーク分野に於ける外部記憶装置(ストレージ)の将来像予測と関連デバイスの市場動向及び技術動向を総括する。
近年のインターネットやブロードバンド通信技術の進展により情報を効率的に記録・格納・管理する必要が急速に増加し、外部記憶装置(ストレージドライブ)の急速な進化と容量規模の拡大を背景に、新たなハードウェア、ソフトウェア製品のビジネスチャンスが創出されている。
今回の調査で取り上げた外部記憶装置14品目を合わせた市場規模は前年の9兆7122億円から、06年は1.7%減の9兆5479億円になる見込みである。しかし、11年は06年に比べ22%拡大して11兆6000億円の市場になると予測する。
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主要外部記憶装置(ストレージドライブ)の世界市場推移
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2006年のワールドワイドの次世代DVDプレーヤ市場は、数量ベースで24万台、金額ベースで134億円という結果になる見込みである。BD(Blu-ray Disc)プレーヤはSamsungELが06年6月に、ソニーが同じく12月に発売を開始した。2006年は北米/日本を中心に市場を形成し数量ベースで4万台、金額ベースで41億円程度の実績を残すものと見込まれている。HD DVDは東芝が2006年3月に発売し12月には後継機を発売した。2006年のHD DVD市場としては、数量ベースで20万台、金額ベースで93億円と見込んでいる。
両規格対応のUniversal Playerは今年年初に米ラスベガスで開催された世界最大の家電見本市(CES)でLG電子(韓国)から発売が発表された。08年には数量ベースで120万台、金額ベースで1050億円の市場と予測する。2009年までは、両規格陣営が市場を形成するが、2010年以降はUniversal Playerに集約されていく見通しである。
2006年ワールドワイドの市場規模は、前年比20.3%増、約1兆4600億円と見込まれる。また数量では、前年の3倍。2006年のメーカー別生産枚数シェアは、Samsung(韓国)が50%を占めて首位、それに東芝/Sandisk連合、Hynix(韓国)が続く。
2011年には携帯電話内蔵や新規需要としてPC向けで8GB、リムーバブル向けで16/32GBが主流になると予測されている。2011年には数量で2006年比約18倍、金額では2.6兆円規模になると予測する。SSD(Solid State Drive。HDD代替のNANDフラッシュメモリを使用したドライブ)はノートPC向けで64GB以上の製品が800万台あると想定しており、11年のNAND総容量、約11兆MBの8%程度を占める。
フラッシュメモリの使用製品はメモリーカードが約50%を占め、ポータブルオーディオ、USBメモリが続いている。デジタルスチルカメラ(DSC)の外付けメモリーカード需要を中心に拡大してきたが2005年からはiPodに代表されるポータブルオーディオや携帯電話向けの内蔵メモリ、カードが市場の牽引役となっている。2007年以降、新たな需要としてPCが加わる。HDDキャッシュ(高速記憶)技術であるハイブリッドHDD、Robsonの需要やHDD代替のSSD装置が期待されている。
コンテンツは、「写真データ」から「音楽データ」へと保存するデータ容量が増大しており、今後は携帯電話などにおける「動画データ」の格納用途が成長の鍵を握る。
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