- 2007/07/09 掲載
「ITILのフレームワークを実装ベースに」BMCソフト、BSMを本格普及へ
BSMとは、「ビジネスの優先順位に応じて最適なITサービスを提供するためのプロセスと技術を集約したソリューション(代表取締役社長 生駒芳樹氏)」で、ITILがプロセスありきなのに対して、プロセスと技術(ITインフラ)を集約し、ビジネスに与える影響に応じた優先順位で問題を解決していこうというアプローチとなる。
同社では、BSMプロジェクトを(1)基礎戦略の策定、(2)BSM導入ロードマップ策定、(3)BSM導入プロジェクト定義、(4)BSM導入プロジェクトの実施、(5)BSM導入効果実証の5段階で実施していくことを推奨しており、今回発表の2製品により、(1)と(5)が強化されるという。
TDは、エージェントレスで、まずシステム内の構成を把握した上で、さまざまなプロトコルによるデータ送受信から依存関係を把握。それをRemedyに用意されている、ITILのキモともいうべき「CMDB(Configuration Management Database)」に自動的に流し込む。これにより、(1)基礎戦略の策定に役立つ情報が取得できるほか、運用開始にあたっての複雑な手順を簡略化することができる。基礎戦略の策定には、「ROIなど比較対象となる日本独自の具体的なベンチマークが必要(技術本部 ソフトウェアコンサルタント 松本浩彰氏)」となるが、これらも他社と協業が進んでおり、そのノウハウがフィードバックされているのだという。
また、SIMは、障害情報を見える化、視覚化するだけでなく、それにともった機会損失等をグラフなどで表示する。CIOをはじめとした情報システム部門は、SIM上でより詳細なシステム情報へとドリルダウンでき、CEOはその損失額のみをWebなどで確認するといった使い分けが可能。
生駒氏は「今年を(日本での)BSM元年とする」と宣言した上で、上場企業3900社のうち、ITサービスマネジメント規格「ISO20000」や「内部統制」に緊急的に対応を迫られている企業を中心に導入を促していくという。また、技術的な用件に答えられる「コア・チーム」を現在の35名程度(パートナー企業のメンバー30名程度含む)から2年程度をかけて倍増の予定。
価格は、SIMが1,534万円から、TDが330万円から。明日より販売パートナーを通して販売を開始する。それぞれ初年度に10社程度の導入を見込む。
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