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- 2025/06/06 掲載
ガートナーが結論...AI活用で「エンジニアはもう不要」の真相、若手は不利なのか?
ライター。2010年、IT製品・サービスに関する情報提供を目的とするWebサイトにて医療チャンネルの立ち上げに参画し、担当記者として医療分野のIT推進の動向を取材して記事を制作。2011年、日本医療情報学会認定の医療情報技師資格を取得後、病院・診療所向け合わせて30社以上の電子カルテベンダーを取材した実績がある。医療関連システムの製品情報や導入事例、医療IT政策・市場動向に関する取材を行ってきた。
AIで「エンジニア消滅」は現実になるのか
さまざまな分野・領域で活用されるようになった「生成AI(人工知能)」技術。特に最近では、「AIエージェント」の躍進もあり、AIが「人の代替」としての役割をビジネスの現場で果たすことが現実味を帯びてきている。こうしたAIの飛躍は、ソフトウェア・エンジニアリングの領域でも当てはまり、同分野ではAI活用で「ソフトウェア・エンジニアリングの役割が消滅する」という懸念も出ている。
ただ、こうしたソフトウェア・エンジニアリング領域におけるAI活用について、「『誰もプログラムをする必要がない』『AIが完全にソフトウェア開発者に取って代わるという噂も流れました。しかし、これは誇張された噂に過ぎません」と指摘するのは、ガートナー シニア ディレクター, アナリストであるデーブ・ミッコ氏だ。

シニア ディレクター, アナリスト
デーブ・ミッコ氏
ミッコ氏は、AI活用とソフトウェア・エンジニアリングの関係について、電卓が登場しても数学を学ぶ必要性はなくならなかったことを例に挙げる。
「電卓は数学の問題を解くための強化・補助はしたが、数学そのものは単なる計算ではなく、問題解決のプロセスそのものです。ソフトウェア・エンジニアリングも単なるコーディングを超えるものであり、AIによって高度なスキルを持つソフトウェア開発者の必要性がなくなることはありません」(ミッコ氏)
ソフトウェア開発の本質は計算ではなく、複雑な問題を分析し、解決するための創造的かつ批判的思考なのだ。
では、これらを踏まえた上で、ソフトウェア開発者はAIとどのように向き合っていけばいいのだろうか。 【次ページ】エンジニアがAIに「失望しがち」な理由とは
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