- 2022/12/02 掲載
午前の日経平均は大幅反落、円高が重し TOPIX2%超安
米国市場でS&P総合500種とダウ工業株30種が軟調だったことを受け、日経平均は朝方から240円安とマイナス圏でスタートした。その後も下げ幅を拡大し、一時2万7662円12銭まで下落した。
前日に堅調だった値がさ株で利益確定売りが優勢となったほか、為替市場で円高が進んだことを嫌気して輸出関連株が値下がりした。米長期金利の低下に伴い、銀行株も売られた。
市場では、「ハンセン指数はプラス圏でしっかりしていることから、日本株の売り圧力が強まっているようだ」(GCIアセットマネジメント・ポートフォリオマネージャー、池田隆政氏)との声が聞かれた。池田氏は、円高進行が重しとなっているほか、来週のSQ(特別清算指数)をにらみ、ポジション調整が進んでいるのではないかと指摘した。
TOPIXは2.04%安の1945.96ポイントで午前の取引を終了。日銀のETF買い入れの思惑もあり、後場はもみ合いになりやすいという。
今晩は米国で11月雇用統計が公表される予定で、マーケット参加者の関心が集まっている。米国のインフレ動向を見極める上で賃金の伸びに注目が集まっており、「仮に予想よりも賃金の伸びが鈍化していないとなると、インフレピークアウト感の期待が後退し、株式市場にとっては重しになりやすい」(国内証券・ストラテジスト)との見方があった。
東証プライム市場の売買代金は1兆6415億3000万円だった。東証33業種では全業種が値下がり。特に医薬品、不動産業、卸売業が下落率上位に入った。
個別では、トヨタ自動車、ソニーグループ、ダイキン工業など主力株が軟調だった。
一方、サッカーワールドカップ(W杯)関連銘柄が堅調に推移した。ハブが9%高、サイバーエージェントが5%高となった。サッカーのW杯カタール大会の1次リーグ最終戦で、日本がスペインに2─1で逆転勝ちしたことが手掛かりとなった。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが90銘柄(4%)、値下がりが1730銘柄(94%)、変わらずが16銘柄(0%)だった。
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