欧州住宅価格、下落直前の可能性＝金融リスク監視当局

［フランクフルト　８日　ロイター］ - 欧州連合（ＥＵ）の金融リスク監視機関である欧州システミックリスク理事会（ＥＳＲＢ）は８日、経済環境が悪化する中、欧州の住宅価格は下落に転じる瀬戸際にある可能性があるとの見解を示した。商業不動産部門もリスクに直面しているという。

声明で「複数の欧州連合（ＥＵ）加盟国の不動産サイクルは転換点に達している可能性がある。取引データと先行きに関する家計調査の回答は住宅の建設や購入に対する意欲の減退を示しており、近く価格が下落する確率が高まっていることがうかがえる」と述べた。

また、商業不動産市場の調整は、投資家の損失を招くほか、銀行やノンバンクの融資リスク増大、担保価格下落を誘発する恐れがあると指摘した。