- 2026/10/09 07:10 掲載
「生成AIでコンサル不要」に創業100年マッキンゼーの答え、自ら名乗る“ある肩書”
フリーのテクニカルライター。コンシューマからエンタープライズまで、初心者向けの記事からテクニカルな解説記事、広告記事、企業取材記事などを手がける。執筆した書籍はこれまでに約80冊。オールアバウトでは「パソコンソフト」「ワード(Word)の使い方」「MS Officeの使い方」のガイドもつとめる。2008年からWordカテゴリーでのMicrosoft MVP。
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調査・分析はもう武器にならない? 自ら名乗る“ある肩書”
生成AIの進化は目覚ましい。2022年のChatGPT登場から約4年で、推論・コーディング・マルチモーダル理解を担う基盤モデルは急速に高度化し、2026年7月にはMoonshot AIのKimi K3(2.8兆パラメータ級・100万トークンコンテキストのオープンウェイトモデル)の登場により、エージェント型の知識労働まで実用域に入りつつある。その結果、多くの仕事、特にこれまでは人間にしかできないと考えられていた知的労働がAIに取って代わられるという議論が起きている。「コンサルティング」もその1つだ。
現実にChatGPT、Gemini、Claude、Kimi K3などの最新の生成AIサービスを使えば、特定のテーマに関する専門家顔負けの詳細なレポートを簡単に手に入れられる。さらにAIエージェント(エージェンティックAI)が複数ステップの業務を自律的に計画・実行できる段階まで進んでいる。
これは、コンサルティング会社が得意としていた調査・分析のコモディティ化を意味するが、こうした状況について、当のマッキンゼーはどう考えているのか。工藤氏は次のように述べる。
マッキンゼー Tech & AI 日本統括責任者
工藤 卓哉 氏
「確かに従来の調査・分析を主体としたコンサルティングでは、もはや差別化はできないと思います。重要なのは、調査分析や戦略立案から最終的に売上増加やコスト削減、製品・サービスの市場投入までのスピードアップといった企業価値(インパクト)を高めるところまで責任を持って支援できる実装力になると考えています。それを強調する意味で、我々は自らを『インパクトパートナー』と表現しています」(工藤氏)
現実に生成AIを導入したからといって、コンサルティングが不要になるわけではない。たとえば、ある自動車関連企業は、デザイン部門に生成AIを導入して自動化を推進したところ、技術者の力が落ちてしまい仕様を書ける人がいなくなってしまったという。
「こうした取り組みを進めるときは、各セクター、企業の置かれたバリューチェーンをしっかりと分析し、その中のコアプロセスについて自動化を進める一方で、徒弟制度のような仕組みも一部残すといった判断が重要になります。こうした支援は、やはり我々にしかできないと考えています」(工藤氏) 【次ページ】創業100年、マッキンゼーが変え続けた“2つのこと”
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