中国人民銀行、経済への政策支援を強化

［北京　３０日　ロイター］ - 中国人民銀行（中央銀行）は３０日、新型コロナウイルスのパンデミック（世界的大流行）で打撃を受けた経済を支えるため「慎重な」金融政策の実施を強化し、流動性を適度に潤沢な水準に保ち、信用の拡大を維持すると発表した。

人民銀は金融政策委員会の四半期会合後の声明で、マネーサプライとソーシャルファイナンス全体の伸びを基本的に名目経済成長率と一致させると述べた。

中国指導部は、２０２３年に経済の安定化に注力し、世界経済の低迷が輸出に打撃を与える中で新型コロナ感染の急拡大による影響を緩和するため、政策調整を強化すると表明している。

人民銀は「成長、雇用、物価を安定させるために尽力する必要がある。内需拡大を支援し、実体経済をより強力に支援する必要がある」と述べた。

人民銀は、企業の包括的な資金調達コストと消費者の信用コストを引き下げるとし、金融機関が製造業への中長期の融資を増やすよう指導すると説明した。

また、人民元の基本的安定を維持しながら、その柔軟性を高めるとしている。

中国は不動産企業の再編、買収・合併（Ｍ＆Ａ）を推し進め、プラットフォーム企業が規制下で健全な金融事業を実施するよう指導するとも述べた。