景気判断、9地域中4地域で引き上げ＝日銀地域経済報告

［東京　１２日　ロイター］ - 日銀は１２日に公表した地域経済報告（さくらリポート）で、全９地域中、北陸・関東甲信越・近畿・九州沖縄の４地域について判断を引き上げた。供給制約の影響が緩和し新型コロナウイルスの感染抑制と経済活動の両立が進むもとで、多くの地域が「持ち直している」、「緩やかに持ち直している」と判断した。残る５地域の判断は据え置いた。

同時に公表した同日開催の支店長会議の概要によると、個人消費について、全国旅行支援の後押しもあり国内旅行需要が増加しているほか、外出機会が増えて衣料品等の販売も増加基調にあるとの報告が多かった。円安の影響もあって、インバウンド需要が持ち直しているとの指摘も多かったという。

賃金については、堅調な企業業績を背景に人手不足感の強まりや物価上昇を踏まえ、冬季賞与を増加した例や、春に向けベアの実施や拡大を検討する動きが進んでいる事例についての報告が多かった。

（和田崇彦　編集：田中志保）