• 2023/02/15 掲載

NY市場サマリー(14日)株まちまち、ドル/円6週間ぶり高値、利回り上昇

ロイター

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[14日 ロイター] - <為替> ニューヨーク外為市場ではドルが対円で一時6週間ぶり高値を付けた。主要通貨バスケットに対して付けていた約2週間ぶりの安値からも戻した。14日発表された1月の米消費者物価指数(CPI)を受け、ドルは一時全面安となったものの、米債利回りが上向くにつれ、ドルの地合いも改善した。

1月の米CPIは前年比伸び率が6.4%と、前月の6.5%から鈍化し、伸びは2021年10月以降で最小となったものの、市場予想の6.2%を上回り、金利が当面高水準にとどまるという市場の予測は変わらなかった。

前月比では0.5%上昇し、前月(0.1%上昇)から伸びが加速した。市場予想とは一致した。

バンク・オブ・アメリカのG10外為戦略グローバル責任者、アタナシオス・バンバキディス氏は「前月比は予想通りだが、前年比は予想を上回った。これにより米ドル高が維持されるはずだ」とし、「米インフレに粘着性があるのは明らかで、米連邦準備理事会(FRB)の政策軌道は維持されるだろう。ドル高は必ずしも勢いを増すわけではないものの、トレンドは続くとみている。今回のインフレ統計が示す全体像は、インフレが今年十分に低下しFRBが利下げに着手するとの市場の見解は楽観的すぎる」と述べた。

終盤の取引で、ドル/円は0.5%高の133.035円。一時、6週間ぶりの高値となる133.305円を付けた。

<債券> 米金融・債券市場では、国債利回りが上昇した。1月の米消費者物価指数(CPI)を受け、連邦準備理事会(FRB)がより長期にわたり金利を高水準に維持するとの見方が台頭したことを反映した。

労働省が朝方発表した1月のCPI(季節調整済み)は前年比伸び率が6.4%と、前月の6.5%から鈍化した。ただ、市場予想の6.2%は上回った。前月比では0.5%上昇し、前月(0.1%上昇)から伸びが加速した。

これを受け、複数のFRB当局者がこの日、インフレに打ち勝つために段階的な利上げを続ける必要があると考えを示した。

ナインティワンのポートフォリオマネジャー、ティム・シュワルツ氏は「大幅なディスインフレが起きれば金融引き締め策を撤回しなければならないとの見方が後退した」とし、「今年の遅い時期まで金利は上昇することを裏付ける内容だった」と指摘。

BTIGのマネジングディレクター兼金利トレーディング共同責任者、トム・ディ・ガロマ氏は「市場予想より高かった」とし、「ディスインフレは一変した。FRBが一段とタカ派的なレトリックを打ち出すための弾みになる」と述べた。

<株式> 米国株式市場は、この日発表された1月の米消費者物価指数(CPI)が米連邦準備理事会(FRB)の利上げ見通しを変えるほどの内容でなかったことから、まちまちとなった。

1月のCPIは家賃の上昇などが引き続き家計を圧迫し、FRBが利上げを停止するにはほど遠い状況を示唆した。ただ、物価上昇の減速は続いており、FRBが緩やかな利上げ軌道を維持する可能性を示した。

U.S.バンク・ウェルス・マネジメントのチーフ株式ストラテジスト、テリー・サンドベン氏は「インフレは減速しているように見えるが、依然として高止まりしている」と分析。「きょうの(株価)値動きを見ると、年初来の好調を受けた利益確定かもしれない」と説明した。

リッチモンド地区連銀のバーキン総裁とダラス地区連銀のローガン総裁のタカ派的なコメントも相場を圧迫した。バーキン氏は、経済成長へのリスクよりもインフレ抑制を優先すべきだと述べた。

S&P総合500種の11セクターのうち、7セクターが下落。不動産は1.08%、主要消費財は0.95%、それぞれ下げた。

個別銘柄ではボーイングが約1年ぶり高値を付けた。エア・インディアが同社から航空機220機を購入することが明らかになった。

<金先物> ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、米長期金利の上昇を嫌気した売りとドル軟化に伴う買いが交錯し、ほぼ横ばいとなった。

米労働省が朝方発表した1月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比6.4%上昇と、伸びは7カ月連続で鈍化(市場予想6.2%上昇=ロイター調べ)。全体、コアは前月比0.5%上昇、0.4%上昇となり市場予想と一致した。CPIは事前に警戒していたほど上振れしなかったとの見方から金買いが先行し、相場は一時1880ドル台に浮上。

一方でインフレは依然として根強く、米連邦準備理事会(FRB)は金融引き締め姿勢を維持し、利上げが長期化するとの懸念が再燃。米長期金利が上昇したため、金利を生まない資産である金の保有に伴う機会費用の損失を意識した売りが台頭し、相場は一時1850ドル台まで下落するなど乱高下した。

<米原油先物> ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、米戦略石油備蓄(SPR)の追加放出で需給が緩むとの見方を背景に、3営業日ぶりに反落した。

米エネルギー省は13日、SPRから石油2600万バレルを放出すると発表。米エネルギー情報局(EIA)は、国内主要7カ所のシェール生産地の3月の産油量が過去最高に達するとの見通しを明らかにした。これらの報を受け需給逼迫(ひっぱく)懸念が後退し、相場は朝方からマイナス圏で推移した。また、米労働省が朝方発表した1月の消費者物価指数(CPI)は前年比6.4%上昇となり、市場予想(6.2%増=ロイター調べ)を上回った。インフレ高止まりにより燃料価格も高水準で推移すれば需要が抑えられるとの連想から売り圧力に押され、一時77ドル台まで下落した。

一方、石油輸出国機構(OPEC)は14日公表の月報で、2023年の世界全体の石油需要の見通しを日量1億0187万バレルとし、1月の予想(日量1億0177万バレル)から上方修正した。厳格な新型コロナウイルス感染拡大防止策を緩和した中国で需要が増加すると見込まれており、下値では買い支えも入った。

ドル/円 NY終値 133.11/133.12

始値 132.23

高値 133.31

安値 131.53

ユーロ/ドル NY終値 1.0735/1.0739

始値 1.0754

高値 1.0804

安値 1.0708

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 97*07.00 3.7808%

前営業日終値 97*01.00 3.7920%

17時05分 97*29.00 3.7530%

10年債(指標銘柄)

前営業日終値 98*06.00 3.7190%

5年債(指標銘柄) 17時05分 97*24.00 4.0045%

前営業日終値 98*03.00 3.9260%

2年債(指標銘柄) 17時05分 99*02.50 4.6218%

前営業日終値 99*07.63 4.5340%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 34089.27 -156.66 -0.46

前営業日終値 34245.93

ナスダック総合 11960.15 +68.36 +0.57

前営業日終値 11891.79

S&P総合500種 4136.13 -1.16 -0.03

前営業日終値 4137.29

COMEX金 4月限 1865.4 +1.9

前営業日終値 1863.5

COMEX銀 3月限 2187.3 +2.1

前営業日終値 2185.2

北海ブレント 4月限 85.58 ‐1.03

前営業日終値 86.61

米WTI先物 3月限 79.06 ‐1.08

前営業日終値 80.14

CRB商品指数 273.5570 +0.7656

前営業日終値 272.7914

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