米インフレ抑制法、欧州企業の脱炭素化阻害も＝エアバスＣＥＯ

［ワシントン　２８日　ロイター］ - 欧州航空機大手エアバスのギヨーム・フォーリー最高経営責任者（ＣＥＯ）は２８日、米国で昨年成立した「インフレ抑制法」について、欧州連合（ＥＵ）による脱炭素化の加速を難しくしかねないと苦言を呈した。ワシントンの航空業界の会合で講演した。

フォーリー氏は、インフレ抑制法は助成によって米国に企業を誘致する可能性があるため、米欧企業の「公平な競争の土俵を不安定化させている」と指摘。同法が水素燃料などのグリーンエネルギーを「非常に強力に推進」することは歓迎するが、公平な競争の維持が「不可欠だ」と強調した。

フォーリー氏は、米国とＥＵで脱炭素化のアプローチが異なり、米国は助成に、ＥＵは目標を課すことに、それぞれ重点を置いていると説明した。