日証金の監査委「訴え提起せず」、会計問題指摘の提訴請求受け

［東京　２０日　ロイター］ - 日本証券金融は２０日、会計問題を指摘する株主から監査委員会が訴えを起こすよう請求されていた問題について、監査委が提起しないと判断したと発表した。委員の全員一致で、会計上の処理に問題はないと判断した。

旧村上ファンド出身の丸木強氏が設立したストラテジックキャピタル（東京都渋谷区）は１月１９日、投資先の日証金に対し、有価証券売却益について誤った会計処理がなされたなどとして提訴請求したと発表した。不適切会計により生じた執行役への報酬の過払い分の返還も求めていた。

ストラテジックは、日証金による日本取引所グループ株の過去の売却事例について、本来計上すべき特別利益ではなく営業収益に計上していたなどと指摘した。これに対し、監査委は、日証金の有価証券売買は有価証券運用業務の一環として経常的に行われており、売却益は特別利益に計上すべきものではないとしている。