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- 2025/07/08 掲載
アジフライ定食2,400円の衝撃……訪日客で激変、「食べログ」も動く“急成長市場”
連載:コロナ後のインバウンドの行方
東レ経営研究所 チーフアナリスト。東京大学文学部ロシア語・ロシア文学科卒業、山一証券経済研究所入社。1999年から東レ経営研究所。製造業、コンビニ、訪日観光等、幅広い分野をウォッチしている。 日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)。金融庁企業会計審議会委員(企画調整部会。2005年1月~2015年1月)、内閣府統計委員会専門委員(2014年~2015年)、経済産業省新たなコンビニのあり方検討会委員(2019年~2020年)等を歴任。 共著に「図解即戦力 工作機械業界のしくみとビジネスがこれ1冊でしっかりわかる教科書」(技術評論社、2022年6月発刊)」。

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2,400円のアジフライ定食……急変する“地元メシ”
トランプ関税や、中東情勢の緊迫化などで世界経済の先行きに不透明感が漂っているものの、訪日外国人(インバウンド)旅行者の数は2025年に入っても衰えを見せていない。2025年1~5月の累計は前年同期比23.9%増の1814万人となり、2024年を上回る年間4000万人超のペースで推移している(図表1)。
インバウンドの波は、東京・大阪・京都・富士山などといった人気観光地にとどまらない。今や“想定外”のローカルスポットにも押し寄せ、地域経済に静かに、しかし確実に影響を及ぼしている。
もしやと思いあたりを見ると、順番待ちの列にたくさんのインバウンド旅行者の姿が。どうやらインバウンド旅行者も視野に入れた強気の価格設定のようだ。しかも、人手不足でオペレーションが崩壊しており、待てど暮らせど席の案内もない。あきらめて近隣の老夫婦が経営する店に入ったが、ここのアジフライ定食も(刺し身付きだが)1,800円だった。
まさか鋸山でインバウンド旅行者に出くわすとは──予想外の光景にとまどいながら、ふと湧いた素朴な疑問。「彼らインバウンド旅行者は、日本で一体何を食べているのか?」。そしてその“食の選択”が、外食産業の構造すら変えつつあるとしたら……。
最新のデータとともに、外食産業の“最前線”を明らかにする。 【次ページ】インバウンド旅行者が絶対に食べたい「あの日本食」
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