米小売売上高、2023年は4─6％増の見通し＝ＮＲＦ

［２９日　ロイター］ - 全米小売業協会（ＮＲＦ）が２９日発表した今年の小売売上高は、前年比４─６％増の最大５兆２３００億ドルになる見通しだ。昨年は同７％増の４兆９０００億ドルだった。景気後退（リセッション）懸念と銀行業界の混乱が個人消費の回復に影を落とす中、昨年の７％増から伸びが鈍化すると予測している。

ＮＲＦは、第１・四半期の個人消費は堅調な労働市場、賃金上昇、新型コロナウイルスのパンデミック（世界的大流行）中の貯蓄が寄与し、かなり良く持ちこたえたと指摘した。

インフレは減速する兆しを見せているが、ＮＲＦは今年のインフレ率が引き続き３─３．５％で推移するとみている。

ＮＲＦのチーフエコノミスト、ジャック・クラインヘンツ氏は「年初から数カ月、小売売上高がある程度好調だったのは驚きだ。ただ、時差がある利上げや銀行部門の影響を把握するには時期尚早だ」と指摘した。