ジュリアス・ベア、クレディ・スイス従業員と協議─ＣＥＯ＝ＦＴ

[チューリッヒ ３日 ロイター] - スイスのプライベートバンク大手ジュリアス・ベアのフィリップ・リッケンバッハー最高経営責任者（ＣＥＯ）は、ＵＢＳによる買収を受けて退職を検討しているクレディ・スイスの従業員と「建設的な話し合い」をしていると明らかにした。

英紙フィナンシャル・タイムズ（ＦＴ）が３日、インタビュー記事を掲載した。

リスクの高い投資銀行業務を行うＵＢＳとクレディ・スイスから富裕層が資金を引き揚げる「顧客の質への移行」がスイスで起きていると指摘した。

スイス当局が主導したＵＢＳによるクレディ・スイスの救済買収について「スイスでこれほど大規模な統合を行うには、多くの資源と労力が必要で複雑だ」として、困難なものになると予想した。

富裕層向けに資産運用を行い、自己資金による投機的事業は行わないジュリアス・ベアのビジネスモデルは「非常にうまくいっている」と語った。

中央銀行による最近の利上げとそれによるストレスに言及し、銀行セクターへの信頼性の危機に懸念を表明。金利について「最高レベルでの政策ミスの余地がまだ残っている」との見方を示した。