米財務長官が世銀に一段の改革要請、気候変動などの対応能力強化で

［ワシントン　１２日　ロイター］ - イエレン米財務長官は１２日、世界銀行にさらなる改革を進めるよう求めた。気候変動などの国際的課題に途上国が対応するのを支援する力を強化するためだ。自身が主催した世銀など開発銀行の追加改革を議論する円卓会議における発言。

世銀は既に、バランスシートを修正して信用格付けを最上級の「トリプルＡ」に保ちつつ、今後１０年の融資枠を５００億ドル引き上げる改革案を発表している。

ただイエレン氏は、より前進して「大胆な行動」を取る必要があると指摘。「われわれは年内に、段階的に実行するアプローチを通じて追加的な改革に着手していかなければならない」と述べ、その狙いは気候変動や感染症のパンデミックといった２１世紀の諸課題により適切に向き合っていく世銀の能力を高めることにあると付け加えた。

イエレン氏は、具体的な追加改革の内容には言及しなかったが、６月にフランスが主催する「新グローバル金融協定首脳会議」や、９月にインドで開かれる２０カ国・地域（Ｇ２０）首脳会議、１０月の世銀・国際通貨基金（ＩＭＦ）合同年次総会などで議論に弾みがつく可能性があるとの見方を示した。