- 2023/04/18 掲載
金融危機で目立つ預金流出、シュワブは11%減少
過去10年余りで最大の金融危機を受け、顧客の資金移動が活発になったことが背景。
預金残高は前期比比でカストディアン銀行のステート・ストリート、地方銀行のM&Tバンクが3%減少、金融サービス会社のチャールズ・シュワブは11%減少した。
各社の利益はシュワブとM&Tバンクは金利収入の増加で予想を上回った一方、ステート・ストリートは顧客資金の流出を受けて予想に届かなかった。
クレディ・スイスのアナリストは、ステート・ストリートの利益は金利収入が予想を下回ったことが影響したと指摘。無金利口座からの資金流出が顕著だった。
預金を巡る競争は激しくなっており、アップルは17日、全国平均の10倍となる4.15%の金利を確保できるアップルカードの預金口座を発表した。
米連邦準備理事会(FRB)は14日、5日までの1週間の全商業銀行の預金は17兆4300億ドルに増加し、増加分は大手25銀行と中小銀行でほぼ均等だったと公表した。
最大手銀行の預金残高はシリコンバレー銀行とシグネチャー銀行が破綻する前の水準を上回ったが、小規模銀行ではまだ以前の水準には達していない。
シュワブは自社株買いの停止を発表。ウォルト・ベッティンジャー最高経営責任者(CEO)は、含み損で債券売却を迫られるような状況の一服に期待を示し、財務体質への懸念払拭に動いた。
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