- 2023/04/18 掲載
上海自動車ショー開幕、復活賭け海外勢が出展 中国専用車やEV
中国の自動車市場は過去1年で状況が一変。かつて優位を保っていた海外勢は劣勢を強いられている。市場の変化が早く、値下げ圧力が一段と強まっている状況だ。
VWは2026年までに新たに10モデルのEVを投入すると表明。動きの速い中国勢に対抗するため、新型モデルの開発期間を40%近く短縮する方針を示した。
VW乗用車部門のトーマス・シェーファー最高経営責任者(CEO)は「全速力で中国のために中国で開発するというのがわれわれの指針だ」と述べた。
EVで出遅れているトヨタは、新たに2車種のEVを発表。「レクサス」ブランドも、中国の富裕層の間で人気が高い運転手付き高級車としての利用を想定するミニバン「ラグジュアリームーバー」を投入した。
トヨタとVWの大衆車ブランドは、過去1年で中国の市場シェアが低下。同国ではEVやプラグインハイブリッド車への移行が進み、動きの速い国内ブランドが存在感を増している。
国内勢をリードする比亜迪(BYD)は、ハッチバック型EV「海鴎」を発表。トヨタが「カローラ」などの車種で長らく優位を保っている小型車市場に照準を合わせた。価格は約1万1000ドルから。トヨタのEVで中国で最も人気の高い「bZ(ビーズィー)4X」は約2万5000ドルからだ。
独高級車大手BMWは、年内に中国で11のEVモデルを投入する計画。セダン「i7」には、中国で人気の高い後部座席用エンターテインメント・システムを搭載した。
米EV大手テスラは今年の出展を見送った。
テスラは中国をはじめ各国で値下げに踏み切っているが、中国のEV新興メーカー、上海蔚来汽車(NIO)の創業者、李斌(ウィリアム・リー)氏は「(テスラの)モデル3は2018年時点では競争力があったが、今はそれほど競争力はない。値下げは自然だ。中国では同じ価格でもっと良い車が買える」と語った。
最新ニュースのおすすめコンテンツ
PR
PR
PR