ユーロ圏16銀行、気候変動要件満たさず　罰金の可能性も＝ＥＣＢ

［フランクフルト　２１日　ロイター］ - 欧州中央銀行（ＥＣＢ）は２１日、ユーロ圏の１６の銀行は気候変動リスクに関して十分に情報を依然開示しておらず、罰金やＥＣＢのより高い資本要件を科す可能性があると発表した。

ＥＣＢによると、審査した銀行のうち１５％に当たる１６行が気候変動リスクに対する重大なエクスポージャーの特定や事業への影響の説明、対処方法の明示などの報告基準に依然達していない。銀行名は明らかにしなかった。

１年前に４５％の銀行が不十分とされたのに比べて改善した。しかし、ＥＣＢは今年６月に施行される要件を満たすために銀行は「さらなる改善」の必要があり、改善しない場合には結果責任を取らせると警告した。

ＥＣＢ銀行監督委員会のエルダーソン副委員長は「さらなる改善が喫緊の課題だ」とし、「われわれは銀行が順守するよう適切な監督上の措置を講じる」と訴えた。

エルダーソン氏は以前、まずは順守しない銀行名を開示し、問題が解決しない場合はより高い資本要件や罰金を科すなどの厳格化を実施する可能性があると語っていた。

銀行は６月までに新たな規則に基づいて初回の情報開示をする必要があり、１年後により詳細を開示する必要がある。

この基準は欧州連合（ＥＵ）の主要な銀行規制機関、欧州銀行監督機構（ＥＢＡ）が設定した。