- 2023/04/24 掲載
米企業幹部、需要回復に自信 景気後退懸念やや後退
クレジットカード大手アメリカン・エキスプレス(アメックス)が20日発表した決算は予想以上の減益で貸倒引当金を積み増した。ただジェフ・キャンベル最高財務責任者(CFO)は20日、顧客の状況は底堅いとし、景気後退の兆候はまだ見られないとロイターに語った。
バンク・オブ・アメリカ、ベーカー・ヒューズ、デルタ航空、ユナイテッド航空各社の幹部も、米国が長期の景気後退は回避するとの見方を示した。
LPLファイナンシャルのチーフグローバルストラテジスト、クインシー・クロスビー氏は「企業や消費者はより慎重になっているが、崖から落ちるというような見方は出ていない」と述べた。
第1・四半期の企業業績は芳しくないと見られている。リフィニティブによると、S&P総合500種指数構成企業の第1・四半期利益は前年比4.7%減と、2四半期連続の減少が見込まれている。2四半期連続の減益は新型コロナウイルス禍に見舞われた2020年以来となる。
ただ、これまで決算を発表した88社のうち76%がアナリスト予想を上回った。過去4四半期平均は74%だった。
エコノミストは23年または24年に米国が景気後退に陥ると予想。一部企業は景気後退を見越して人員削減に着手しているが、最近は米国経済が深刻な景気後退を回避する可能性を指摘する声も出ている。
エネルギー企業ベーカーヒューズは、景気後退リスクが高まってもエネルギーの見通しはなお前向きと指摘した。
デルタ航空とユナイテッド航空は、目先の旅行需要は良好との見通しを示した。ユナイテッドでは国際線予約が国内線の2倍のペースで伸びているという。
バンク・オブ・アメリカのブライアン・モイニハン最高経営責任者(CEO)は「景気刺激策による支給額と後に残った金額を考えると、全てが比較的穏やかな景気後退を示唆する」と語った。
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