オンタリオ州教員年金基金、中国株投資チーム閉鎖

［香港　２５日　ロイター］ - 複数の関係筋によると、カナダ３位の年金基金であるオンタリオ州教員年金基金（ＯＴＰＰ）は、香港を拠点とする中国株投資チームを閉鎖した。

香港証券先物委員会（ＳＦＣ）のウェブサイトによると、ＯＴＰＰの従業員５人のライセンスが１８日に取り消された。

関係筋によると、５人は香港の自己勘定取引チームに所属し、大中華圏の株式を担当していた。

ＯＴＰＰはロイターに「アジアでは今後、国ごとに特化した銘柄選択チームを置かない」とし、このため、香港の従業員５人が退社したと述べた。トロントを拠点とする中枢チームがアジアへの投資機会を探るという。

中国と西側諸国の間では緊張が高まっており、世界的な金利上昇で株式投資の環境も厳しい。根強い地政学リスクを背景に海外投資家は中国への投資を減らしている。

カナダ当局は最近、２０１９年と２１年の総選挙に中国が干渉した疑惑について調査を開始した。中国は疑惑を否定している。

ＯＴＰＰの運用資産は２４７０億カナダドル（１８２０億ドル）。中国へのエクスポージャーは５０億カナダドルで全体の約２％。

関係筋は、地政学リスクがＯＴＰＰの決定に影響したリスク要因の一つだと述べた。