仮想通貨の匿名性に対処を＝米ＣＦＴＣ委員

［ロンドン　２５日　ロイター］ - 米商品先物取引委員会（ＣＦＴＣ）のクリスティー・ゴールドスミス・ロメロ委員は２５日、ロンドンで開かれた金融関係の会合で暗号資産（仮想通貨）について、匿名性によって違法な活動が可能になり、国家安全保障を脅かしているとして、匿名性の問題に対処する必要性を訴えた。

昨年は、仮想通貨の送金データを混ぜ合わせることで匿名性を高める「ミキシング」サービス企業、トルネード・キャッシュが北朝鮮などのハッカーによるマネーロンダリング（資金洗浄）に手を貸していたとして、米国が制裁を科した。

ロメロ氏は、「議会は匿名性とデジタル認証に対処する新法を既に検討している」と述べた。

２０カ国・地域（Ｇ２０）の金融当局でつくる金融安定理事会（ＦＳＢ）のジョン・シンドラー事務総長は同じ会議で、各国ごとに仮想通貨の規制が異なることから、「企業は拠点を置く場所を好きなように選んでいる」と述べ、国際基準が存在しないことの問題点を指摘。ＦＳＢとして、近く暗号資産規制の最終提言を発表すると述べた。