- 2023/04/29 掲載
アマゾン4%安、時価500億ドル消失の勢い クラウド事業伸び鈍化を嫌気
第1・四半期決算は売上高と利益が市場予想を上回ったものの、クラウドサービス部門アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)の売上高の伸びは鈍化し、アマゾンが2015年に同部門の売上高を報告するようになってから最低の伸びとなった。
また、同社のブライアン・オルサブスキー最高財務責任者(CFO)はAWSの4月の成長率が第1・四半期より約5%ポイント低かったと明らかにした。
アトランティック・エクイティーズのアナリスト、ジェームズ・コードウェル氏は、AWSがエクスポージャーを高めているハイテク企業や新興企業が金利上昇や高インフレに直面し、支出を削減している状況を反映していると指摘。AWSの伸び鈍化が「第2・四半期に底を打つと確信するのは一層困難」と述べた。
一方、競合の米マイクロソフトのクラウド事業は好調で、今週発表した第3・四半期(1─3月)決算は、クラウドサービス「アジュール」の伸びが27%となった。
シナジー・リサーチ・グループによると、マイクロソフトは1━3月期にクラウドインフラストラクチャー市場でのシェアを1ポイント増やし23%となった。同市場を主導するアマゾンはこれまでの32━34%のレンジにとどまっているという。
しかし、アナリスト10人がアマゾンの目標株価を引き下げる半面、17人が引き上げるなど、アナリストはおおむねアマゾンのクラウド事業に対し強気な見通しを示している。
CFRAリサーチのアナリスト、アルン・スンダラム氏は、アマゾンが競合に顧客を奪われていないという見方を示し、「アマゾンはクラウドコンピューティング市場での明確なリーダーであり、今後もそうあり続けるだろう」と述べた。
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