- 2023/04/29 掲載
台湾第1四半期GDP、09年以来の大幅減 輸出不振で景気後退入り
[台北 28日 ロイター] - 第1・四半期の台湾経済は、2期連続のマイナス成長となり景気後退(リセッション)に突入した。ハイテク機器の海外需要が鈍化し、けん引役の輸出が落ち込んだ。
主計総処が28日発表した第1・四半期の域内総生産(GDP)速報値は前年同期比3.02%減で2009年以来の大幅な減少。市場予想(1.25%減)と比べて大きく落ち込んだ。
昨年第4・四半期は0.41%減だった。
前期比年率(季節調整済み)では6.37%減。
第1・四半期の輸出は米ドル建てで前年同期比19.17%減少した。世界的な高インフレ、ウクライナ戦争、外需全般の低迷が響いた。
主計総処の当局者は会見で「第1・四半期GDPは(08─09年の)金融危機以来最悪だった」と述べた。外需が弱かったものの個人消費は旺盛で、23年の成長率目標2%を達成する可能性はまだあると説明した。
3月の輸出は7カ月連続で前年割れとなった。当局はこの傾向が第4・四半期ごろまで続くと予想する。
王美花経済部長(経済相)は記者団に、世界経済は高インフレ・高金利で「回復の明確な兆候」は見られず、台湾企業は依然高水準の在庫を抱えているとし、「誰もが下期の状況改善を願っている」と述べた。
第1・四半期GDPの改定値は5月下旬に発表される。その際に23年成長率見通しも示される予定。23年成長率見通しは2月に2.75%から2.12%に下方修正された。
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