- 2023/04/29 掲載
米ファースト銀、支援協議難航か=株価5割安、公的管理も視野
【ニューヨーク時事】多額の預金流出が判明した米中堅銀行ファースト・リパブリック銀行の経営不安が強まっている。ロイター通信によると、連邦準備制度理事会(FRB)や連邦預金保険公社(FDIC)などの米金融当局は28日、同行関係者とも接触し、支援策の協議を開始した。他行などによるファースト銀の買収や資産買い取りを模索しているとみられるが、難航しているもようだ。FDICが、同行を管理下に置く方向で準備をしているという。
同日の株式市場では、ファースト銀株が一時、5割安と急落。3月のシリコンバレー銀行(SVB)破綻をきっかけにした信用不安前と比較すると、下げ幅は95%を超えた。信用不安再燃への警戒感が広がっている。
米メディアによると、ファースト銀は、金利上昇で価値が下落した債券や住宅ローン債権などの一部資産を高値で他の金融機関などに売却し、財務基盤を強化する案を検討中。ただ、買い取る金融機関などは、価値下落分の損失を抱えることになるため、難色を示しているという。特別目的事業体(SPV)を設立し、そうした資産を移管する案も浮上している。
【時事通信社】
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